「新たな池江璃花子が戻ると信じる」 競泳・三木コーチ
人気も実力も2020年東京五輪の顔と期待されていた、競泳女子の池江璃花子(18、ルネサンス)を病魔が襲った。

東京都内での記者会見には、池江を指導する三木二郎コーチらも出席した。「病名が分かった時、お互いに言葉が出なかった。(本人は)本当に頭の中が真っ白だったと思う」と同コーチ。先月18日からのオーストラリア合宿では通常通り週9回のトレーニングを組んでいたが、2週目後半頃から、しんどそうな姿を見せたという。
この日は「白血病」というほか、詳細な診断については明かさなかったものの、日本水泳連盟の上野広治副会長は「通常の生活で発見できる状況ではなかったと推測する」と説明。「水泳をしていたことによって異変を感じ、早期発見となったのでは」と話した。
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五輪前哨戦となる今夏の世界選手権(韓国)では日本記録を持つ100メートルバタフライなど個人種目だけでなく、複数のリレー種目でも活躍を期待されていた。上野副会長は「池江抜きのリレーは非常に厳しい。(五輪出場権を得るため)ほかの選手に奮闘してもらうよう、檄(げき)を飛ばしていきたい」と話した。
来春の東京五輪代表選考については、「特別な猶予は考えていない。厳しい道のりになるが、五輪選考会のスタートに立てるように温かく見守ってほしい」と祈るように話した上野副会長。三木コーチも「本人が病気と闘うことを決めたことで、新たな池江璃花子が戻ってくると信じている。東京五輪へまだ可能性はゼロじゃない。いろいろな部分でケアできたら」と絞り出すように話した。