2019年6月16日(日)

フィリピン中間選、ドゥテルテ派に勢い 選挙戦が開始

2019/2/12 19:56
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【マニラ=遠藤淳】フィリピンで5月に行われる統一国政・地方選挙の選挙運動が12日解禁された。大統領任期6年の半ばにあることから中間選挙と呼ばれる。ドゥテルテ大統領は高支持率を保っており、議会選でも同氏を支持する候補者に勢いが出ている。ドゥテルテ氏は任期後半も議会での求心力を維持し、薬物捜査など強権的な政策を続ける構えだ。

支持者に囲まれる反ドゥテルテ派のバム・アキノ上院議員(12日、マニラ)

「正義を実現し、国民に本当に必要な政策を遂行しよう」。ドゥテルテ大統領に批判的な上院選候補者らが12日、首都マニラの外れにあるカフェに集まり気勢を上げた。参加したのはアキノ前大統領のおいのバム・アキノ上院議員ら。その後、戸別訪問に繰り出した。

一方、ドゥテルテ支持派の候補者はマニラ北方のパンパンガ州で決起集会を開いた。長女サラ・ドゥテルテ・ダバオ市長も参加。7割前後の支持率を保つドゥテルテ氏の人気を反映し、反対派の会合をはるかに上回る数の支持者が集まった。

中間選挙は5月13日に行われ、上院の半数(12議席)と下院(約300議席)、全国の州知事、市長らを選ぶ。注目されるのが全国区選出で発言力の大きい上院だ。足元ではドゥテルテ氏を支持する候補者が優勢になりつつある。

世論調査会社パルスアジアの18年末の調査では、上院選で当選圏に入ったのは、薬物捜査を指揮した元国家警察長官のデラロサ氏や、マルコス元大統領の長女アイミー・マルコス北イロコス州知事ら、ドゥテルテ氏に近い候補者が多い。同氏の最側近で前大統領特別補佐官のクリストファー・ゴー氏は前回調査の16位から14位に浮上した。

当選圏内で反ドゥテルテを鮮明にしているのは16年の大統領選で争ったマヌエル・ロハス前上院議員と、アキノ氏だけで、いずれも前回から順位を下げた。落選すれば、上院での反ドゥテルテ派は現在の6人からさらに少数になる。

「私を支持する候補者を支持する」。ドゥテルテ氏はこう宣言し、複数の候補者を公認。当選圏に近づくゴー氏の知名度を上げようと、補佐官辞任後も各地の視察に随行させている。「政府が選挙運動をしているようなものだ」。一部メディアから違法性を指摘されても気にする様子はない。

ドゥテルテ氏の進める強引な薬物捜査や、中国に傾斜する外交政策などには批判も根強い。だが、ドゥテルテ氏は議会での支持を拡大して政権運営をより盤石にさせる思惑で、22年6月までの任期後半も強権支配を続ける見通しだ。

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