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日産、ゴーン元会長への役員報酬92億円を費用計上

日産自動車は12日、カルロス・ゴーン元会長と同社による過去の有価証券報告書の虚偽記載に対する対応策を発表した。日産はゴーン元会長に対し、将来支払う予定にしていた92億円の役員報酬を過去の有報には一切記載してこなかったが、これを改め、2018年4~12月期の連結決算で92億円を一括で費用計上した。

会計処理を決めたことで、日産は過去の有報で虚偽記載を認めたことになる。92億円の記載漏れは、日産の社内調査などで明らかになった。既にゴーン元会長は、有報に自らの報酬を実際より少なく記載した罪で起訴され、未記載額は18年3月期までの9年間で約92億円。有報を発行した法人の日産も、ゴーン元会長と同じく金融商品取引法違反で起訴されている。

会計処理のほか、虚偽記載の疑いがある有報も訂正する。会計処理に伴って通常は、日産からゴーン元会長に対し、報酬の支払い義務が生じる。しかし日産は3月末をメドに進めている内部調査を受け、ゴーン元会長に損害賠償請求する方針。実際のゴーン元会長への支払いは凍結する。一方、ゴーン元会長は92億円についてそもそも「報酬としてはっきり決まっていなかった」とし、日産と主張は対立している。

日本では、10年に役員報酬が1億円以上の役員の個別開示が義務付けられた。東京証券取引所1部上場企業のうち4割が報酬委員会を置く。だが日産には役員報酬を決める「報酬委員会」がない。提案や決定権は取締役会議長のゴーン元会長に委ねられていた。役員報酬を決める過程へのチェック機能も効かなかった。

会社法に詳しい中島茂弁護士は「日産は役員報酬を決めるプロセスをはっきりさせ、第三者が監督する仕組みを整えなければならない」と指摘する。日産はガバナンス委員会が調査し、3月までに企業統治の改善案を提言する。

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