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製紙大手6社、営業利益2割減 18年10~12月期
段ボール古紙高騰で採算悪化

2019/2/12 18:00
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製紙大手の業績の伸びが鈍化している。大手6社の2018年10~12月期の連結決算は、営業利益が前年同期と比べて2割減少した。米中貿易摩擦の影響を受け、段ボール原紙の材料となる段ボール古紙の価格が高騰し、採算が悪化した。19年3月期通期の下方修正をしたのは6社中3社で、期初予想と比べて利幅が縮小している。

18年10~12月期は6社中5社の営業損益が前年同期と比べて減益もしくは赤字だった。石炭や重油など燃料費がかさんだほか、原材料となる木材チップや薬品の価格も上昇し採算が悪化した。北越コーポレーションが12日発表した10~12月期の連結決算は、原燃料費がかさみ、営業利益が前年同期比34%減の23億円だった。

段ボール古紙の価格上昇も各社の利益を圧迫した。段ボール古紙の価格は昨年夏から急騰した。中国が米国から輸入する古紙に対して追加関税を課し、日本からの古紙の需要が伸びて価格が上昇した。11月から段ボール原紙の値上げを始めたが、古紙の高騰を補いきれなかった。段ボール大手のレンゴーの10~12月期の営業利益は前年同期と比べて14%減少した。

今期は工場の操業トラブルも目立つ。日本製紙は自家発電の設備やパルプの製造設備でのトラブルの影響で、19年3月期の営業利益を20億円引き下げ、今期2度目の下方修正となった。同社は工場内に保管されていた有害物質の処理費用や新聞事業の固定資産の減損を計上し、最終損益は400億円の赤字となる見込みだ。

大王製紙でも1月に発生した主力の三島工場(愛媛県四国中央市)での火災により生産が一部停止した。国内のベビー用おむつの販売が当初計画を下回ることなどもあり、19年3月期の営業利益を80億円引き下げた。

一方、好調が続くのが業界最大手の王子ホールディングスだ。紙の原料となる紙パルプの価格が上昇し、外販するパルプの採算が改善した。ブラジルの主力工場ではフル稼働での生産が続く。今期の営業利益目標1100億円のうち、約6割にあたる670億円を紙パルプを主力とする事業で稼いでおり、14年ぶり最高益の原動力となっている。北越コーポもパルプ事業が好調で通期見通しを据え置いた。

紙パルプは新興国で紙需要が拡大する一方で、他メーカーでの生産トラブルなどで供給が滞り、17年に高騰した価格が高止まりした。「森林資源は限られており、パルプの生産量はそのうち頭打ちになる」(王子HDの矢嶋進社長)との見方もあり、パルプ価格の下支え要因になりそうだ。

王子HDは他社に先駆けて海外展開にシフトしたことも最高益につながっている。06年に旧北越製紙(現・北越コーポレーション)へのTOB(株式公開買い付け)を試みたが、失敗。これをきっかけに海外事業の強化へとかじを切った。紙パルプに加え、東南アジアを中心に段ボールや感熱紙の生産を手掛け、事業の分散も進む。

20年3月期は、段ボール箱や印刷用紙の値上げが通期で寄与し、全社で増益の期待が高まる。ただ、原燃料費の高騰への懸念はくすぶり、楽観視はできない状況が続きそうだ。

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