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2019年初め、日本の休日中に1ドル=108円台後半で推移していた円相場が、わずか1分程度の間に約4円も急騰する場面があった。今年は4月末からの「10連休」があり、月曜日が祝日の3連休も多い年ゆえ、日本市場の休場中に円が狙われるリスクが意識されていた。
そして、この3連休。
日本時間の11日朝、日本が休日で商いが薄い状況で、フラッシュクラッシュ(瞬間的乱高下)を演じたのはスイスフランだった。
対ユーロのスイスフランのレートが1.133台から1.142台まで瞬間的に急落した直後、1.132台まで急反騰したのだ。時系列グラフで見ると、相場がエアポケットに入ったかのような様相だ。
特に要因もなく、ファット・フィンガー(誤操作)が原因のようだ。
今回はスイスフランであったが、今後、日本の連休中に円が狙われる可能性を示唆するかのような事例であった。
豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
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