2019年2月17日(日)

韓国、米軍駐留負担8%増 19年、米国と合意
トランプ政権から増額圧力

政治
朝鮮半島
2019/2/10 15:53
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【ソウル=山田健一】韓国は10日、在韓米軍の2019年の駐留経費について、前年比8%増の約1兆389億ウォン(約1020億円)を負担することで米国と合意した。韓国の負担が1兆ウォンを超えるのは初めてだ。これまで5年だった駐留経費の合意期間を今回は1年に短縮しており、韓国側では20年分の経費で米国が一段と増額圧力を強めることを警戒している。

特別協定の文書に仮署名し、握手する米国(左)と韓国の代表(10日、ソウル)=韓国外務省提供・共同

特別協定の文書に仮署名し、握手する米国(左)と韓国の代表(10日、ソウル)=韓国外務省提供・共同

米韓の外交当局者がソウルで同日、駐留経費の分担を取り決める協定に仮署名した。駐留経費をめぐっては、トランプ米大統領の韓国への増額圧力を受けて両国の実務交渉がまとまらず、協定の期限が18年12月31日で切れる事態になっていた。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は5年ぶりとなる駐留経費の米韓協議で、韓国側は既に十分な費用を負担していると強調。トランプ氏が韓国に16億ドル(約1760億円)の負担を求めたとされる一方、韓国側は金額を1兆ウォン未満、合意期間を複数年とするよう米国に求めていた。

文政権は2月27、28日にベトナムのハノイで開催予定の米朝首脳会談を考慮した可能性がある。南北融和に積極的な文政権は、2度目となる米朝首脳会談で、北朝鮮への人道支援拡充や南北経済協力事業の再開を米国に認めさせたい考え。会談を前に米国と溝を深めるのは得策ではないと判断したもようだ。

だが、単年合意を受け入れたことは波紋を呼びそうだ。トランプ氏が在韓米軍の撤退や縮小に言及しつつ、交渉のたびに韓国に駐留経費負担の増額を求める可能性が大きいためだ。

今回の合意は韓国以外での米軍駐留経費をめぐる交渉にも影響する可能性がある。日本は21年度以降の5年間の在日米軍の駐留経費予算を決める米側との交渉を20年に控えており、米韓協議の行方を注視していた。

今後、韓国は4月ごろの国会批准をへて、協定の発効を目指す。韓国の聯合ニュースは、20年分の経費負担に関して「大統領選で再選を狙うトランプ氏が外交成果を求めるため、今年以上に難しい交渉になる」と指摘した。

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