2019年4月23日(火)

米タブロイド紙「違法なことしていない」ベゾス氏に反論

トランプ政権
北米
2019/2/9 6:54
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【ニューヨーク=伴百江】米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が女性問題を巡って米タブロイド紙から脅迫を受けたとの非難に対し、同タブロイド紙は8日、「違法なことはしていない」との声明を発表した。一方で脅迫の背景に「政治的な意図」があるとのベゾス氏の批判を受け、米司法当局が事件について調査を始めたと米メディアが報道。大手企業経営者のプライバシー問題は政治的問題に発展しつつある。

アマゾンのジェフ・ベゾスCEO=ロイター

タブロイド紙「ザ・ナショナル・エンクワイアラー」を傘下に持つアメリカン・メディア(AMI)は、ベゾス氏の不倫を巡る記事について「合法的に報道したものだ」との声明を発表。さらに「今回のベゾス氏による非難に対応し、この問題を調査すべく取締役会を招集、その上で適切な対応をとる」と表明した。

ベゾス氏は、タブロイド紙がどうやってベゾス氏の不倫写真やテキストメールの文書を入手したかの原因調査を実施していたが、「ベゾス氏が調査結果として政治的な意図は見つからなかったと発表すれば、AMIはベゾス氏の私的写真を公開しない」と脅かしていたという。あえて政治的な意図が見つからなかったとの声明を強要することに政治的な意図があるとベゾス氏は見ている。

AMIのデビッド・ペッカー会長はトランプ米大統領の長年の友人で、トランプ氏のスキャンダルを隠し、不都合な情報が公になるのを防ぐため、記事ごと買い取る「キャッチ・アンド・キル」と呼ばれる不正工作をすることで有名だからだ。

AMIはトランプ氏のスキャンダルを隠すために、不倫関係にあった「プレイボーイ」の元グラビアモデルから不倫情報の報道権を買い取ったが報道せず、事実上の口止め料を支払っている。AMIは米司法省がこの口止め料支払いの仲介をしたとされるトランプ氏の元顧問弁護士を起訴する際、情報提供と引き換えに訴追免除の措置を受けている。

今回のベゾス氏の主張が正しく、AMIが違法行為をしたと実証された場合、AMIの訴追免除の措置が無効になる可能性がある。司法省がAMIによるベゾス氏への脅迫疑惑の調査を始めたとされるのは、そのためだ。

トランプ氏と同様にサウジアラビア政権寄りのペッカー氏は、ベゾス氏が所有するワシントン・ポスト紙がサウジ政権を批判する報道をした際にも不満を表明するなど、ベゾス氏に直接・間接的に政治的圧力をかけていた。今回の脅迫疑惑はその一環とみられている。

世界一の大富豪で、時価総額ベースで米最大規模の会社経営者の不倫問題は、単に個人的スキャンダルの域を超えて政財界に波紋を広げている。

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