米中貿易協議、北京で14~15日開催 閣僚級
【ワシントン=鳳山太成】米ホワイトハウスは8日、閣僚級の米中貿易協議を14~15日に北京で開くと発表した。協議の責任者である米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表らが訪中する。閣僚協議は1月30~31日にワシントンで開いて以来。中国の国有企業優遇策など構造問題のほか、合意事項を守る仕組みづくりで妥協点を見いだせるかが焦点となる。
閣僚協議にはムニューシン米財務長官も同行する。これに先立ちUSTRのゲリッシュ次席代表らが訪中し、11日から次官級の協議を開く。USTRや財務省、農務省、商務省、エネルギー省などの幹部も参加する。
前回は中国の劉鶴副首相が訪米して1月末に閣僚協議を開いた。中国の輸入拡大策や市場開放のほか、知的財産権侵害や産業補助金、技術移転の強要など構造問題が話し合われた。両者の溝は依然深いとみられており、次回の話し合いでどこまで具体策を詰められるかが焦点だ。
米国は協議期限を3月1日と定める。トランプ米大統領は最終合意を首脳会談で結ぶ考えだが、現時点では期限内に会談する予定はないと説明している。貿易協議で合意できなければ3月2日に2千億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する制裁関税の税率を10%から25%に引き上げる構えだ。