2019年8月25日(日)

オリンパス、ガバナンス強化で挑む世界市場

2019/2/8 17:39
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オリンパスが医療機器で世界市場に再挑戦しようとしている。主力の内視鏡事業に加え、外科手術で使う治療器具などを伸ばし、北米の巨大市場を攻める。8日、海外の医療機器大手で幹部を務めた人物など、新たに2人の取締役候補を発表した。4月には竹内康雄副社長が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格し新体制となる。ガバナンス面も強化し、事業の成長を狙う。

決算を発表するオリンパスの竹内副社長兼最高財務責任者(8日、東証)

オリンパスが8日発表した2018年4~12月期の連結売上高は前年同期比2%増の5810億円だった。医療事業は好調で、第3四半期までの売上高としては過去最高の4644億円となった。主力の内視鏡事業では、日本は苦戦しているもののアジアや欧州は堅調。外科手術で使う処置具なども伸びた。

一方、営業利益は66%減の206億円。訴訟などの費用が利益を押し下げた。15年に米国で発生した院内感染については米司法省と司法取引し、当局への報告を怠ったことを認めて8500万ドル(約96億円)を支払うことを発表している。

売却を決めたカメラ生産の中国子会社については、過去の業務報酬をめぐり、現地のコンサルティング会社との訴訟もあった。竹内副社長は8日の会見で「一時費用の計上で残念ながら厳しい実績となった。これから経営体制や人事制度の改革を進め、真のメドテックカンパニーとして飛躍する」と話した。

8日には新しい取締役候補2人を発表した。1人はシュテファン・カウフマン執行役員。もう一人は米医療機器大手、CRバードの出身で、「物言う株主」として知られる米バリューアクト・キャピタルのコンサルタントを務めるジム・C・ビーズリー氏だ。オリンパスは1月、大株主であるバリューアクトから別の取締役を迎えることも発表している。株主の視点も取り入れながら、経営陣の多様性を確保するのが狙いだという。

同社をめぐる訴訟や当局への報告漏れなどの一連の出来事の経緯には、「脇が甘かったのでは」など同社関係者も疑問の声をあげる。オリンパスは世界の医療機器市場の売上高ランキングで20位前後。数倍の規模の競合を追いかける立場だ。世界市場で闘っていくには訴訟などで足を引っ張られている時間の余裕はない。ガバナンス体制の強化など事業に集中できる環境を整えるのが世界再挑戦の前提となる。(諸富聡)

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