2019年2月21日(木)

陛下疎開のホテル再開業 栃木・益子町で5月にも

社会
2019/2/7 10:28
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皇太子だった天皇陛下が終戦時に滞在され、その後、廃業となっていたホテルが改修工事を経て5月にも栃木県益子町で再開業する。陛下が玉音放送を聴いた部屋は最低限の改修とし、戦時中の新聞などを展示するスペースも設ける。町の担当者は「今の平和につながる歴史を学べる拠点にしたい」としている。

町によると、ホテルは明治時代に同県日光市で「南間(なんま)ホテル」として開業。太平洋戦争末期に疎開していた陛下は、後に「御座所」と称される2階の部屋で玉音放送を聴いたという。

老朽化が進み、取り壊しの話が持ち上がった1973年、経営者の知人だった益子焼の窯元が、御座所を含む建物の一部を町に移築。宴会場などとして使ってきたが、維持管理が困難になり、2016年、「後世に残したい」と町に寄贈した。

宿泊施設不足が課題だった町は、展示スペースを備えたホテルとして再生させることを決め、約2億円を投じて工事に乗り出した。宿泊用の5部屋は内装を一新するが、建物外観や御座所は当時の様子を可能な限り残すため、それぞれ塗装の塗り直しや畳の張り替えにとどめる。

御座所や展示スペースは宿泊客以外も入れるようにし、終戦の詔書のレプリカや終戦当時の報道資料などを並べる。御座所には宿泊できない。

ホテル運営は委託する方針で、宿泊料金や予約の受け付け開始日は委託業者と相談して決める。

戦争の語り部を招いて講話を開くことも検討しており、町の担当者は「建物の歴史的価値とともに、当時の人たちの苦労なども感じ取ってもらえれば」と話している。

〔共同〕

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