2019年4月20日(土)

米朝再会談 開催地ベトナム、改革開放路線の手本に
有力候補地ダナンにオスプレイ飛来

北朝鮮
トランプ政権
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東南アジア
北米
2019/2/6 14:08
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【ダナン=大西智也】トランプ米大統領は5日の一般教書演説で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との2回目の首脳会談を27日と28日の両日にベトナムで開催すると表明した。ベトナムは米国と過去の戦争の影響で敵国同士だったが、関係改善が進む。改革開放後の経済発展ぶりは、米側が北朝鮮に促すモデルともされる。北朝鮮にとっても自国の大使館があり、伝統的な友好国で受け入れやすかったとみられている。

ベトナム第3の都市のダナンはリゾート地として人気が高まっている

トランプ氏と金正恩氏による首脳会談は2018年6月にシンガポールで開催されて以来2度目となる。ベトナムは国際社会での知名度向上を狙いホスト国として名乗りを上げたもようで、米国や北朝鮮だけでなく中国などとも緊密に連携してきた。

ベトナムは共産党の一党独裁体制だが、1986年に始めた「ドイモイ(刷新)政策」と呼ばれる独自の開放政策を続けてきた。政治的には共産主義の骨格を維持しながら、海外資本を積極的に誘致することで、外資主導で東南アジア有数の経済成長を遂げている。

米国は北朝鮮にベトナムが歩んだような形での経済発展を望んでいるとされる。ポンペオ米国務長官は18年7月に訪問先のハノイで「トランプ大統領は北朝鮮が(ベトナムと)同じ道を歩めると信じている」と語っている。一方、北朝鮮はベトナム方式を押しつけられることに警戒感があると指摘する見方もあり、一部に実現を疑問視する声もあった。

ベトナムは東南アジアの後発国だったが、07年に世界貿易機関(WTO)に加盟した後、成長軌道にある。18年の実質国内総生産(GDP)成長率は7.08%。米中貿易戦争の余波で中国からの製造業の移転も加速しており、東南アジアの主要国の中で高い伸びを続けている。

トランプ氏は5日の一般教書演説でベトナムでの具体的な開催地に言及しなかったが、現地では中部のリゾート地、ダナンが有力視されている。現地報道などによると米軍の新型輸送機オスプレイがダナンの国際空港に5日、飛来したことが確認された。べトナムの旅行会社関係者によると「ベトナム政府が既にホテルを押さえている」という。

ダナンは商業都市のホーチミン、首都のハノイに続くベトナム第3の都市。人口は100万人強で、南北に長いベトナムのほぼ真ん中に位置する。近年、リゾート地としての人気が急速に高まっており、18年の観光客は約800万人。客室数は10年の約6倍の約3万6000室になっている。

国際会議などの誘致で成功したシンガポールの街づくりを参考にしたといわれている。道路の道幅は広く海岸沿いに欧米系の高級ホテルが立ち並んでいるため、警備が容易。ベトナム政府は17年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催で警備面でも自信をつけており「要人が会談するには都合がよい場所だ」(ベトナム共産党筋)。

ベトナムにとっては今回の首脳会談を通じて世界に自国をアピールする絶好の機会となる。中国と南シナ海での領有権争いが続いており、戦略を共有する米国と外交面でも関係を強化することで中国の動きを封じ込める狙いもある。

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