2019年8月23日(金)

ラット体内でマウスの腎臓 生理学研など、ES細胞で

2019/2/6 1:00
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生理学研究所の平林真澄准教授や東京大の中内啓光特任教授らは、マウスの胚性幹細胞(ES細胞)を使い、ラットの体内でマウスの腎臓を作ることに成功した。腎臓の大部分をマウスの細胞が占めていたが、移植後に機能するかどうかはこれから調べる。ブタなどの体内で作った人の臓器を移植に使う医療の実現につながる成果だ。

研究成果は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に6日掲載される。

ラット(ドブネズミ)とマウス(ハツカネズミ)は同じネズミ科だが、遺伝的に大きな差がある。ラットの方がマウスより10倍ほど大きくて体重も重い。

研究チームは遺伝子操作で腎臓を作れないようにしたラットの受精卵に、マウスのES細胞を注入。別のラットの子宮に戻して子を産ませた。産まれてきたラットの体内に、マウスのES細胞で作られた腎臓ができていた。

腎臓は尿細管の周辺など大半がマウスのES細胞でできていたが、血液をろ過する糸球体、尿の通り道である集合管はラットとマウスの細胞が交ざっていた。今後、マウスの細胞の割合を高める。

中内氏らはこれまでにラットの体内でマウスのiPS細胞から膵臓(すいぞう)を作り、糖尿病のマウスに移植して治療効果を確認していた。

今回の成果は人の移植医療への応用につながると期待される。政府はこれまで動物体内で人の臓器を作る研究を禁じてきたが、基礎研究などに限り認め、4月にも解禁する見通し。人への移植は引き続き禁止する。

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