2019年2月23日(土)

阿波おどりの新運営体制 徳島市長が実行委員長退任

サービス・食品
地域総合
中国・四国
2019/2/5 20:52
保存
共有
印刷
その他

徳島市の阿波おどり事業を主催する実行委員会は5日会合を開き、新しい運営体制を決定した。市は実行委にとどまるが、遠藤彰良市長は実行委委員長を退く。祭りを半世紀近く主催してきた徳島新聞社は実行委から外れる。昨年、市を中心に地元新聞社、主要経済団体など8団体で新たな主催者として発足した実行委だが、赤字体質脱却の道筋をつけられず、大幅な再編成を迫られた。

運営体制の大幅な見直しを了承した阿波おどり実行委員会(5日、徳島市)

運営体制の大幅な見直しを了承した阿波おどり実行委員会(5日、徳島市)

実行委は昨年の阿波おどり事業を検証する有識者会議が1月に出した提言を受け、運営体制の見直しを議論していた。有識者会議の「市が中心的に関与することは避けるべきだ」との提言に対応し、遠藤市長は実行委委員長から退くことを決め、実行委が了承。ただ、「市は実行委に残るべきだ」との意見もあったため、平山元第1副市長が新たに実行委に入った。

新しい実行委は昨年から1団体減って7団体の代表で組織する。長年阿波おどりを主催者として支えてきた徳島新聞社は新体制には加わらなかった。同新聞社の米田豊彦社長は「事業の民間委託が今夏から導入される可能性があり、我々も民間として対象となるため実行委から抜けた方がいいと判断した」と語った。

ただ、新しい実行委が実施するコンペに同新聞社が応札するかについて、米田氏は「仕様書も何も決まっておらず現状では何も決まっていない。阿波おどりそのものは収益事業にはならないため、経営的にはやらない方がいいと思うが、阿波おどりを退潮させてはいけない。できる協力はする」との考えを示した。

実行委の新しい委員長について市が中心になってぎりぎりまで調整を続けたものの、複数の候補者から固辞され結果的にこの日は決めることはできなかった。このため、新委員長は新しい実行委メンバー

の中から「互選によって定める」とした。実行委の会則もこれに合わせて改正した。

新しい実行委の初会合は今月中に開催される見通し。引き続き事務局を務める市が中心になって今夏の阿波おどりの事業計画を作成し、新実行委メンバーで議論をする。

徳島市の阿波おどりは2017年6月に4億円超の累積赤字があることが発覚して以降、それまでの主催者だった徳島市観光協会と市が対立。市観光協会の破産手続き開始などの混乱を経て、18年4月末に新たな主催者として市と徳島新聞社を中心とする実行委が発足した。しかし、混乱の影響もあって有料観覧席のチケット販売が振るわず、昨年は2950万円強の赤字となった。

(長谷川岳志)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報