2019年3月20日(水)

仏、反政権デモ受け5月の国民投票検討

ヨーロッパ
2019/2/5 17:42
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【パリ=白石透冴】フランスで2カ月以上続く反政権デモ「黄色いベスト」を受け、マクロン大統領が自身の公約の是非を問う国民投票の実施を検討している。直接民主主義の姿勢をみせてデモ沈静化につなげる狙いだ。5月の欧州議会選挙との同時実施が浮上するが、政権与党に有利になるかは不透明だ。政権内では慎重論も出ている。

マクロン大統領は国民との対話集会を実施している=ロイター

仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュなどによると仏政府は国民投票で複数の質問を検討している。国会改革に向けた議員定数削減や多選制限の是非に加え、国民の生活向上に関わる何らかの質問を盛り込む案がある。

マクロン氏は3月まで自身の公約などを国民と議論する対話集会を開いている。国民投票は対話集会の締めくくりと位置付けるようだ。国民の信任を得ることで、停滞している改革を再度軌道に乗せる狙いがあるが、国民に否決された場合、弱体化している政権へのさらなる打撃となる。

欧州議会選挙との同時実施には慎重論も多い。低調な欧州議会選の投票率が高まる可能性があるが、比例代表制のため投票率が高くなるほど、少数政党からも当選者が出やすくなる。結果的に政権与党「共和国前進」の当選が減る可能性がある。フィリップ首相は4日、「国民対話をどう締めくくるかはまだ考えていない」として国民投票はまだ決まっていないと強調した。政権内も賛否が割れているようだ。

黄色いベストのデモは2日にも起き、12週末連続となった。参加人数は減っているものの、警官隊との衝突が続いている。パリでは週末ごとに主要駅が封鎖され、観光などへの悪影響が懸念されている。

フランスの国民投票を巡っては05年に欧州連合(EU)憲法の批准の是非を問うた例がある。結果は反対多数だった。

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