2019年9月20日(金)

欧州主要国、ベネズエラ暫定大統領を相次ぎ承認
カナダや中南米も支持

2019/2/5 7:49
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【サンパウロ=外山尚之、ニューヨーク=高橋そら】欧州連合(EU)の主要国は4日、政情混乱が続く南米ベネズエラのマドゥロ大統領の正統性を認めず、野党指導者のグアイド国会議長を暫定大統領として承認すると相次ぎ発表した。ベネズエラをめぐっては米トランプ政権がグアイド氏を支援しており、カナダや中南米の周辺国も追随する。ロシアや中国がこれに反対し、膠着状態が続いている。

4日、記者会見するベネズエラのグアイド国会議長(カラカス)=ロイター

英国やフランス、ドイツなどEU加盟国を中心に、欧州の約20カ国が相次ぎマドゥロ氏を大統領として認めず、今後はグアイド氏を法的な暫定大統領として扱うと表明した。英首相官邸の報道官は「我々は平和と民主主義を保障するため、経済制裁を含む追加手段を検討している」として、マドゥロ政権への経済制裁を示唆した。

EUは1月、2018年5月の大統領選が公平な選挙ではなかったとしてマドゥロ政権に再選挙の実施を求めていたが、マドゥロ氏はこれを「不当な干渉だ」と拒否しており、各国が今回の措置に踏み切った。

一方、EU内での足並みの乱れも出た。18年に親ロシアの連立政権が誕生したイタリアはグアイド氏について「国民に選ばれていない」とみている。当初、EUとしてグアイド氏を承認する声明を出す方針だったが、イタリアの反対で実現しなかった。また与党の急進左派連合(SYRIZA)がマドゥロ氏への支持を表明しているギリシャ政府も明確な態度を打ち出していない。

カナダやペルー、ブラジルなど北中南米諸国がベネズエラ情勢を協議する「リマ・グループ」も4日にカナダのオタワで緊急会合を開き、グアイド氏の暫定大統領就任を支持する声明を発表した。アルゼンチンやブラジルなど11カ国が署名し、ベネズエラ軍に「グアイド氏への忠誠を示すことを求める」としている。

カナダのフリーランド外相は会議後の記者会見で「カナダはベネズエラに軍事介入することは考えていない」と述べた。軍事介入も選択肢だと発言するトランプ氏をけん制する一方、国際社会が協調してベネズエラ問題に取り組むべきだとの考えを示した。

会議に先立ち、カナダのトルドー首相は4日、混乱するベネズエラ難民に対する人道支援などに5300万カナダドル(約44億3500万円)の資金を供出すると発表した。トルドー首相は3日夜にグアイド氏と初めて電話協議し、支援の意向を直接伝えたことも明らかにした。

トルドー氏は「ベネズエラの人々は途方もない困難に直面し助けを必要としている」と表明。資金の大部分は「信頼できる組織」を通じて周辺国などに逃げたベネズエラ難民の支援に使われると説明した。

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