2019年4月23日(火)

「債券王」グロス氏退任へ、運用成績不振で

金融機関
北米
2019/2/5 6:53
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【ニューヨーク=伴百江】米金融市場で「債券王」の異名をとったビル・グロス氏(74)が40年以上携わっていた資産運用業務から退く。所属する米資産運用会社ジャナス・ヘンダーソンが4日、同氏が3月1日付けで退職し、今後は慈善活動に専念すると発表した。最近の運用成績の不振が退任の原因の1つとみられている。

「債券王」と呼ばれていたグロス氏=ロイター

グロス氏は1971年に資産運用会社ピムコを創業。債券は満期まで保有するのが一般的で、ピーター・リンチ氏やウォーレン・バフェット氏といったカリスマ投資家が株式投資で注目された当時、債券の活発なトレーディングで高収益を確保する先進的な運用手法を導入した。

旗艦投信の「トータル・リターン・ファンド」はピーク時には、運用資産3000億ドル(約33兆円)に上り、世界最大の債券ファンドに成長した。金融危機後に低成長が常態化する「ニューノーマル」という考えを打ち出したのもグロス氏だ。

若い頃にカジノのカードゲームのプロだった経験から、ピムコでも一匹おおかみの勝負師を貫いた。その人柄が災いしたのか、社内での確執で古巣を追われ、2014年にジャナスに移籍した。

だが、相場の読みを誤り、自身が運用するファンドの成績が悪化。運用資産は直近で10億ドルを下回り、最近では"元"債券王と呼ばれることも多く、その去就が注目されていた。

グロス氏は4日、米メディアのインタビューで「数年前に運用から退くべきだったのかもしれないが、リスクテーカーの立場を貫いた。それが裏目に出た」と心境を語った。

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