2019年2月20日(水)

英、16年の日産宛て書簡公表 115億円の支援提案

英EU離脱
自動車・機械
ヨーロッパ
2019/2/5 5:50
保存
共有
印刷
その他

【ロンドン=篠崎健太】英政府は4日、2016年に日産自動車に送った書簡を公表した。欧州連合(EU)離脱による不透明感を払拭すると伝えたうえで、多目的スポーツ車(SUV)次期モデルの英国での生産を前提に最大8000万ポンド(約115億円)の支援を申し出ていた。これまで非公開だったが、日産が前日に生産計画を撤回したのを受けて開示した。

日産自動車の英北部サンダーランドの工場=ロイター

日産は16年10月に主力車「キャシュカイ」と「エクストレイル」の次期モデルを英国でつくると発表した。EU離脱後も英国の競争力を保つという政府の公約が後押ししたと説明し、かねて内容が注目されていた。

書簡は日産が生産計画を発表する約1週間前に、クラーク民間企業・エネルギー・産業戦略相からカルロス・ゴーン社長(当時)宛てに送られた。EU離脱について「緊密な経済関係をできるだけ維持する」と強調し、どんな状況でも「自動車の生産拠点として競争力を保つ」と訴えていた。

書簡には次期モデル生産を条件に、研究開発(R&D)などを対象に最大8000万ポンドを支援すると記された。支援額はその後、6100万ポンドに決まった。クラーク氏は4日の英議会下院で、これまで払われた支援金は「260万ポンド」だと説明した。日産がエクストレイルの生産撤回を表明したことを受け、支援金の受領には再申請が要るとの認識を示した。

英政府は商業上の機密にあたるとし、生産誘致の見返りに何を提案したのか公表を拒んできた。モーガン下院財務委員長が「税金による支援は速やかに公表されるべきだった」と述べるなど、非公表としてきた政府の対応に批判も出ている。

日産は「英国政府との対話内容についてはコメントを控える。日産の投資決定は競争環境の有無に基づき行われている」としている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報