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「現金お断り」と法貨(十字路)

2019/2/5 11:30
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スマートフォンを利用するモバイル決済を中心に、キャッシュレスの新たな仕組みが続々登場する。それによって手に入るデータを利用してビジネスを活性化したいと期待が膨らむ。今年を日本のキャッシュレス元年にしようという掛け声も聞こえる。

スマホ決済アプリ「ペイペイ」では表示したバーコードを店員が読み取ると支払いが完了する(4日午後、東京都豊島区)

その中で、都市部で「現金支払いお断り」を掲げる飲食店が出始めているとの報道がある。まだ数は少なく、国民の日常決済に直ちに影響するほどではなさそうだ。

だが現金処理の業務負担を減らそうとして、こうした店が増えていくという見方もある。仮に消費全般に影響するようになれば、キャッシュレス化に伴う決済難民が日本でも発生する事態につながる可能性もあるだろう。

法貨という言葉がある。法律で強制通用力を与えられたお金のことだ。日銀が発行するお札(日銀券)と政府が発行するコイン(貨幣)がそれに当たる。日銀法は「日銀券は法貨として無制限に通用する」と定めている。政府発行のコインも、法律で額面の20倍までの強制通用力を持っている。現金は誰に対しても法的に有効な弁済手段(リーガルテンダー)なのだ。

この点で、仮にしゃくし定規な「現金お断り」が消費現場に広がると、法的に微妙な問題が提起されそうである。逆に言えば、現金が持つ法貨としての性格が、キャッシュレス普及の影で生まれる決済弱者を守るセーフティーネットになるのかもしれない。

一般に新テクノロジーは実用化が進みだすと、それが自己目的化しがちになる。成果が強く意識される半面、社会的コストや弊害への配慮が二の次になるからだ。

キャッシュレス化をめぐる最近の動きにそういう側面はないだろうか。データ利活用の皮算用だけでなく、あらかじめ影の部分への備えや覚悟も必要なように思われる。

(損保ジャパン日本興亜顧問 中川 洋)

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