NTT、5Gにらみコンテンツ再編 ドコモがぷらら子会社化

2019/2/1 19:30
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NTTドコモは1日、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)傘下で動画配信や映像制作を手掛けるNTTぷららを子会社化すると正式に発表した。次世代通信規格「5G」が実用化されると大容量のデータを高速で送りやすくなる。映像コンテンツがサービスのカギを握るとみて国内外の通信大手が注力するなか、NTTも遅ればせながら強化に乗り出す。

NTTコムが保有するぷらら株の約6割を7月をめどに買い取る。既に約3割を持っているため、持ち株比率は合計で約9割になる。

ドコモの吉沢和弘社長は1日の記者会見で、再編の狙いを「映像制作やコンテンツ調達のノウハウを取り入れる」と説明した。ドコモとぷららは現在も協業関係にある。消費者がスマートフォン(スマホ)を通じ、好みのアングルで音楽のライブを楽しめるサービスなどだ。「映像を広告や電子商取引(EC)事業と結びつけることも検討している」(吉沢社長)。

映像関連ビジネスの売上高は現在、両社合わせて1000億円弱だ。25年度までに約3倍の3000億円規模に拡大する目標も示した。

ドコモはかつて映像ビジネスで手痛い失敗を経験している。12年に民間放送各社と組んで始めたスマホ向け有料放送「NOTTV(ノッティーヴィー)」は累積で1000億円規模の損失を計上。契約者が伸び悩み16年にサービスを終えた。

吉沢社長は「コンテンツの配信時間が決まっており視聴者ニーズに合わなかった。同じ失敗は繰り返さない」と語る。

映像コンテンツを巡る競争は激化している。KDDIは米動画配信大手ネットフリックスと組み、携帯電話とセットにした割安なプランを提供し好調だ。ネットフリックスの番組制作費用は年1兆円を超えるとされる。ドコモによるぷららの子会社化は、世界の動きと比べるとまだ小さな一歩にすぎない。さらなる買収や大胆な協業を打ち出せるかどうかが問われる。

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