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マネー、「バイオ」の次は「5G」 関連株が軒並み高

過熱に警戒も

次世代の高速通信規格である「5G」が新たな投資テーマに浮上してきた。かねて有力視されてはいたが、5Gが実際に収益に貢献してきたとの見方から、31日の東京株式市場では関連株が商いを伴って軒並み上昇した。創薬ベンチャー、サンバイオの急落でバイオ関連株が失速するなか、5Gがどれだけ広がりをみせるかは、今後の相場を左右しそうだ。

31日の株式市場で5G関連がにぎわったきっかけはアンリツだ。同社株は同日、18%高と急伸。売買代金も270億円と、前日の9倍を超えた。ある日本株ヘッジファンドは「かなりのサプライズだった」と舌を巻く。

アンリツは前日の取引時間後に2019年3月期の連結営業利益を前期比2.2倍の110億円に上方修正した。5G関連のモバイル市場向け開発用計測器需要の拡大が主因で、地域は米国とアジアでの伸びを見込む。

計測機器を手がけるアンリツは昨年にも、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」関連として人気化する場面があったが、中国景気の不安が台頭し、一時は失速していた。だが、5Gのサービスが各国で徐々に始まり「いよいよ5Gの山を登り始めた」(アンリツ)ことで、収益に貢献する段階に入ったとの見方が高まった。

31日の東京株式市場では5G関連とされる銘柄群がつれ高した。ソフト開発を手がけるサイバーコムや通信システムのアイレックスなどが、商いを伴って上昇した。

5G需要には世界の市場で期待が高まっている。関連銘柄の米ザイリンクス株は先週、18年10~12月期の決算を発表した翌日に一時20%高となった。ビクター・ペン最高経営責任者(CEO)は決算後の電話会見で5G関連の成長を強調し「韓国での5G導入と中国での初期投資が始まっている」と話した。三井住友トラスト・アセットマネジメントの高橋一チーフファンドマネージャーは「5G関連は地に足がついた形で収益化が見えてきた」と話す。

もっとも、このところの株式市場は、他の投資テーマが相次いで輝きを失ってきた。昨年に盛り上がった「ロボット関連」は、中国景気の減速とともにマネーが離散。安川電機ハーモニック・ドライブ・システムズなどが値を消した。人工知能(AI)時代の主力とされた米エヌビディアは業績に失速感も出て、昨年10月につけた高値から半値になった。

今週はサンバイオが新薬の臨床試験の不調を公表し、急落。結果、バイオ関連というテーマも沈んだ。結果として「5Gは生き残っている数少ないテーマ」(外資系運用会社)になり、マネーの集中につながっている面もある。

米中通商交渉などの重要イベントを控えて一方向に資金を振り向けにくいなかでは、有望なテーマに投資家のマネーが群がりやすい。「5Gの需要があるのは確実だが、どの程度あるかが正確に分からず期待が先行しやすいテーマ」(SMBC日興証券の圷正嗣チーフ株式ストラテジスト)と、人気過熱を警戒する指摘も聞かれる。

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