埼玉県、転入超過14%増 さいたま市は全国市町村で3位

2019/1/31 22:00
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総務省が31日発表した住民基本台帳に基づく2018年の人口移動報告によると、埼玉県への日本人の転入超過数は17年度比14%増の1万7036人だった。さいたま市の転入超過数が全国の市町村別(東京都特別区を含む)で3番目に多いなど県南部で人口流入が目立った。川口市などでは外国人の流入も増えており、住環境などの受け入れ体制を整える重要性が高まっている。

県内への転入者数は16万3433人で1%増えた一方、転出者数はほぼ横ばいの14万6397人だった。転入超過は13年連続で、都道府県別では東京都(8万2774人)、神奈川県(1万8866人)に続き3番目に多かった。

全体をけん引したのはさいたま市への流入だ。転入超過数は8765人と県内市町村で突出して多く、全国の市町村別でも東京23区、大阪市に続き3位だった。浦和美園などで宅地開発が進む緑区や交通利便性の良い浦和区など5区が1000人以上の転入超過だった。さいたま市以外にも越谷市(1841人)や川口市(1687人)など都心に近い地域に人口流入が集中した。

さいたま市は鉄道アクセスの良さなどを武器に現役世代を呼び込む施策を進めている。年齢区分別でみると0~14歳の転入超過数が全国の市町村で最多の1141人に上るなど、成果が表れつつある。

県南部では外国人の流入が目立った。川口市は外国人を含めた転出入でみると、転入超過数が3432人まで膨らむ。県内の人口移動などに詳しいぶぎん地域経済研究所の土田浩専務は「中国人の多い西川口など外国人のコミュニティーが形成されており、市外から流入しやすい環境が整っている」と指摘する。

同市では外国人との共生に向けた基盤整備が官民で進んでいる。例えば毎年、外国人向けの防災訓練講習会を開催しており、担当者は「避難場所などをあらかじめ把握してもらい、安心して生活できるようにしている」という。1月には市内の会社経営者らが西川口駅近くに外国人と日本人の住民の交流に活用できる拠点を開くなど、民間の自発的な動きも出てきた。

県内全63市町村のうち日本人の転入超過は29市町と半数以下にとどまる。だが外国人を含めると転出超過の羽生市や入間市なども転入超過となり、その数は35市町に増える。都心の地価上昇や県内の雇用環境の改善などを背景に、外国人の人口移動の範囲は広がりつつあるとみられる。

ただ秩父地域では転出超過が続いた。埼玉県は18年度、県内各地の魅力を伝えるセミナーや動画放映などで他県からの移住を促す施策を本格化させるなど、人口流出に歯止めをかける方策を模索している。

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