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宝塚若手 仏大物とタッグ 演出の生田 新作「CASANOVA」(もっと関西)

カルチャー

宝塚歌劇団花組がイタリアの希代の色男を主人公とする新作ミュージカル「CASANOVA」を上演する。フランス・ミュージカル界の大物作曲家、ドーヴ・アチアが全楽曲を提供。1、2部通しの「一本もの」で、宝塚期待の若手、生田大和が作・演出の重責を担う話題作だ。

(右から)明日海りお、ドーヴ・アチア、生田大和、仙名彩世

今作で全楽曲を提供するアチアは、フレンチロックにのせたミュージカルを得意とする世界的ヒットメーカー。その魅力を生田は「ポップさと現代性」とみる。

ロックと懐かしさ

アチアはどんな時代を描いてもこの特徴は貫いてきた。モーツァルトを18世紀のロックスターとして描いた「ロックオペラ モーツァルト」をはじめ、宝塚でも上演した「太陽王」「1789」など。歴史を題材に現代的な音楽や演出を組み合わせ、人気を呼んできた。

アチアは今回も得意のロックを基本に「物語の舞台であり、私の父方のルーツでもあるイタリアの要素を取り入れながら表現したい」と話す。

カサノヴァ役の明日海りお

主人公のカサノヴァを演じる花組トップスターの明日海りおは楽曲について「ロックだけど、どこか懐かしさがある。覚えやすいメロディー」と、その印象を語る。

祝祭喜歌劇と銘打ち、カサノヴァの活躍をコミカルに描く今作。男たちからは恨みを買う一方、人情味やピュアな面もある主人公の魅力をアチアの楽曲や斬新な演出によって表現する。トップ娘役の仙名彩世はベネチア総督の姪(めい)、ベアトリーチェを演じる。

実験的な試みも

制作過程でアチアと生田は様々なアイデアを交換したという。生田はアチアとは創作で「リスクを恐れず、新しいことに挑戦する」姿勢で共通すると言う。双方のイマジネーションやアイデアから生まれた実験的な試みも取り入れた演出になりそうだ。

「霧深きエルベのほとり」は36年ぶりの再演

宝塚の大劇場公演は宝塚大劇場で上演中の「霧深きエルベのほとり」など、芝居とショーの2部形式が通常だ。今回はショーなしで1、2部通しの一つの芝居。こうした「一本もの」は約3時間の大作となり、有名原作をベテランが演出することが多い。昨年も「ポーの一族」「エリザベート」「ファントム」と話題作や人気作ばかりだ。

30代の生田はまだ若手の域。一本もののオリジナルの新作で抜てきされるのは異例だ。「自分のキャリアでは早い。歌劇団も思い切ったなと感じた」と生田は気を引き締める。中学時代に見た小池修一郎演出「カサノヴァ」が宝塚の魅力を知るきっかけだったという。思い出の作品を通し、演出家としてさらなる飛躍を目指す。

上演は宝塚大劇場で8日から3月11日まで。東京に巡回。

(大阪・文化担当 佐藤洋輔)

「いい時こそ改革・挑戦」 宝塚・小川理事長に聞く

小川理事長は今年を「温故創作」の年と位置づける

生田の登用について宝塚歌劇団の小川友次理事長は「(興行成績が)いい時こそ改革、挑戦だ」と話す。

昨年、宝塚と東京の大劇場がそろって過去最高の客席稼働率を記録。地方・台湾公演、映画館での公演中継を合計し、観客数は初めて300万人を超えた。「演出家は大劇場公演を任せられるまで10年かかるが、新たな挑戦がなければ創作の力は上がらない」という。

また「日本でドーヴ・アチアのような大物と組んだ新作を作れるのは宝塚だけだろう」と強調。劇団創設105周年を迎えた今年は「温故知新」ならぬ「温故創作」の年と位置づけている。「霧深きエルベのほとり」は36年ぶりの上演。過去の作品を大事にしながら、新たな創作を加えて現在の観客に伝えていく。

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