2019年3月20日(水)

長野県18年1~11月の外国人宿泊者132万人

北関東・信越
2019/1/31 22:00
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信州を訪れる外国人観光客が増え続けている。観光庁が31日発表した宿泊旅行統計調査(第2次速報値)によると、2018年1~11月に長野県内で宿泊した外国人は延べ132万9390人泊と17年通年(128万9960人泊)を上回り、比較可能な11年以降で初めて130万泊を超えた。訪問者の増加と共に「定番」以外の地域でも外国人が増えつつある。

昔ながらの風景が残る地域が外国人の人気に(18年10月、妻籠宿の様子)

18年1~11月の外国人宿泊者数は前年同期比14.6%増と大きく伸びた。日本人も含めた全体の宿泊者数は1.7%増にとどまり、県内観光産業のけん引役として外国人の存在感が増している。

1月に前年同月比23.5%増、2月は38.8%増と、スノーリゾートとしての人気から冬に来県するスキー客などが増えた。加えて近年増えているのが春~夏にかけての訪日客だ。6月は29.2%と大きく伸びたほか、5月や9月も20%を超す大きな伸びとなった。

背景にあるのは、夏場の観光地の人気の高まりだ。これまで外国人の定番とされていた白馬のスキー場や温泉に入るサル「スノーモンキー」の地獄谷野猿公苑(山ノ内町)など以外の地域でも外国人が増えている。

例えば江戸時代の面影が残る木曽地方の旧宿場町周辺。外国人観光客が最近急増しているのが「鳥居峠」(木祖村)だ。藪原(やぶはら)宿と奈良井宿(塩尻市)を結ぶ峠で、江戸時代には中山道屈指の難所だった。

木祖村や観光協会によると「日本やアジアの客より、オーストラリア・欧州からの客が特に目立っている」という。増加している理由はよく分かっていないが、ガイドの依頼や観光案内所に訪れる外国人客が多いという。交通の利便性にも優れており、リュックサックを背負って歩く外国人を見かけることも多い。

南木曽町の住民組織「妻籠を愛する会」によると、旧中山道の馬籠峠を歩いた外国人客は18年4月~19年1月で約2万8000人と、3年前と比べて5割増えた。英国の国営放送のBBCで、2年ほど前に人気キャスターが妻籠宿を歩いた番組が放送されたためだ。

妻籠宿では英語標識の設置やWi―Fi環境、洋式トイレの整備を進めており、同会は「外国人環境客がSNSで旅行環境の良さを広めてくれている」と語る。

しなの鉄道(長野県上田市)では18年2月に発売した外国人観光客向けの2日間フリーパスの販売が2~11月で1186枚。12月には区間を拡大したパスに刷新した。

観光列車「ろくもん」の食事付きプランの外国人の利用も18年1~12月で約200人に上る。4分の3が台湾からの観光客で、台湾の旅行会社が年に2回、「ろくもん」を使ったツアーを組んでいる。しなの鉄道と台湾鉄路管理局が友好協定を結んでPRしているのも実を結んでいるようだ。

ワインの産地も人気スポットの1つだ。ワイナリー・レストランのサンクゼール(飯綱町)は、「冬場はスキーで訪れるオーストラリア人が来る」と話す。外国人客はここ数年では少しずつだが増えているといい、夏場は台湾などからの観光客が来るという。

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