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デサントへのTOB、「MBO提案きっかけ」 伊藤忠専務

伊藤忠商事の小関秀一専務執行役員は31日、大阪市内で記者団の取材に応じ、デサントへのTOB(株式公開買い付け)について、デサント側からMBO(経営陣が参加する買収)の提案を受けたことがきっかけだったと明らかにした。かねて経営課題などを指摘してきたといい、「らちがあかない。TOBで一気に進めようと決断した」と述べた。デサントの石本雅敏社長の退任要請については明言しなかった。

伊藤忠商事はデサントに経営改善を求めていた。

小関氏は伊藤忠の繊維カンパニーのトップを務める。同氏によると、2018年11月、石本社長から「MBOを考えているのでファンドに会ってほしい」と電話があった。同12月と今年1月の2度、ファンド側と面会。伊藤忠も株主として残るとの内容だったが「巨額の借金をつくって経営陣も残る提案だったので断った」という。

小関氏はデサントが連結売上高で約5割、営業利益で大半を稼ぐ韓国事業について「過度に依存している。収益が下がってきたらどうするのか」と言及。日本、韓国に続く柱と期待している中国事業も「(市場開拓のスピードが)遅すぎる」と批判した。

改善策として、伊藤忠が強みを持つ中国市場の開拓で「連携してよりスピード感を持って取り組みたい」考えだ。日本事業では、伊藤忠のネットワークを生かしたセレクトショップの販路拡大、収益性の高い直営店やネット通販の強化を説明。百貨店やスポーツ用品店に商品を供給する卸販売主体のビジネスモデルからの脱却を求めるとした。

両社トップの会話のやり取りが週刊誌に流出するなどデサントのガバナンスにも問題があると指摘した。現在は10人いる同社の取締役の数を6人に減らした上でデサント2人、伊藤忠2人、社外2人の構成に改めるよう求めていく。

伊藤忠は事業や経営体制に関する一連の要求についてTOB成立後に協議していく考え。だが、デサント側からの歩み寄りが無い場合、小関氏は「株主総会に株主提案を出させていただく」と述べた。石本社長自身の退任も求めるのかとの質問には「全くの白紙」と語るにとどめた。

今回のTOBではデサント株の過半を握るのではなく、出資比率を最大4割にとどめるとした点は「賛同してくれる他の株主もいるだろう。(デサント側が歩み寄る)期待もある」などとし、あくまでデサント側からの「自主的な変革」を促す考えだ。

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