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「相場予測しない運用を」福田氏(IFAの流儀)

金融商品選びや投資計画の立て方など、資産運用は初心者にとって難しいことばかり。経験者でも投資成果を上げ続けるのは容易ではない。そんなときに頼りになる相談先のひとつが独立系金融アドバイザー(IFA)だ。

日本での認知度はまだ低いが、中立的な立場で資産運用を助言するIFAは米国などで広く普及している。個人が資産運用を続けるコツやIFAの役割などについて、ファイナンシャルスタンダードの福田猛社長に聞いた。

ファイナンシャルスタンダードの福田猛社長

――2018年秋からの世界的な株安であわてた投資家も多いのでは。

「資産運用の相談では、顧客それぞれの長期的なゴール(目的)をベースにアドバイスしているので、短期の相場変動に動揺する顧客はほとんどいませんでした。将来の相場上昇を予測して運よく当たることもありますが、そうではないケースもあります。予測したのと逆方向にいくと不安になるのが人間の心理なので、資産運用のアドバイスでも予測に基づいて提案することはありません」

「IFAとして独立した当初は、マーケットの見通しを顧客に伝え、それに基づいた金融商品をご提案することが重要だと思っていました。マーケットベースの投資アドバイスをして顧客が資産を増やせれば、そこにアドバイザーの付加価値があると信じていたのです。しかし、それでは顧客の不安を解消できず、預けてもらえる資産は限られました」

――考えを変えたきっかけは。

「米国のIFAのことを調べたり、専門家の話を聞いたりするうちに、ゴールベースのアドバイスの重要性を理解するようになりました。人生のゴールは人それぞれ違います。将来を見据えてポートフォリオの最適化を手伝い、伴走することこそがアドバイザーの付加価値だと気づきました」

「アドバイスをゴールベースアプローチに変えてから、会社の預かり資産も増えました。2018年12月末時点で口座数は2200程度、預かり資産は約400億円です。どちらも3年前の約5倍になりました」

――どのような相談が多いですか。

「自分の運用が今のままでいいのかという相談です。顧客の年齢層は50代から60代が7割超で、次に多いのが40代です。平均預かり資産は2000万円弱で、月々数万円の積み立てのみの顧客もいます」

――相談の流れは。

「最初の面談で資産状況などをヒアリングし、目標と課題を共有します。それをもとに社内で協議して顧客に合ったプランをつくり、2回目以降の面談で提案します。顧客の意向を確認しながら納得いただける内容で運用をスタートし、その後も専任の担当者が付いて年2回の定期面談などで継続的にフォローしていきます」

――相談料は。

「かかりません。当社は楽天証券が取り扱う金融商品を仲介しているので、顧客が実際に購入した投資信託などの売買手数料や信託報酬の一部が当社に入る仕組みになっています」

――理想のIFAとは。

「安心して資産運用を任せてもらえるのが理想です。個人が長く資産運用を続けるには、運用しているのを忘れるくらいがちょうどいいのです。任せてもらい、きちんと成果を出しながら顧客をサポートしたいです」

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福田猛氏 

ファイナンシャルスタンダード社長。

大手証券会社勤務を経て、2012年にファイナンシャルスタンダード設立。

著書に「投資信託 失敗の教訓」(プレジデント社)など。

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(QUICK資産運用研究所 竹川睦)

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