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FRB「ハト派」一色に 利上げ終結の可能性

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げシナリオの棚上げと資産縮小計画の見直しを表明した。2018年12月の前回会合では「年2回の追加利上げが妥当。資産縮小も見直す予定はない」(パウエル議長)と強気さをにじませたが、世界景気の減速懸念で引き締め姿勢を大きく後退させた。

「リスク管理の観点から、金融政策はじっと様子見することが重要になった」。パウエル議長は30日の記者会見の冒頭でそう強調した。1カ月前の18年12月19日には、19年中に2回の追加利上げに踏み切る政策シナリオを公表した。米連邦政府の一部閉鎖で主要な経済データも整わない中、FRBは政策方針を大きく変えた。

FRBは15年末の利上げ再開時から「段階的な政策金利の引き上げが正当化される」という定番文句を声明文に盛り込んでいた。今回の会合ではその文言も全て削除。記者会見で「利上げ局面は終了か」と問われたパウエル議長は「様子見の期間が終わった時にわかる」と述べ、その可能性を否定しなかった。

保有資産を圧縮する「量的引き締め」も、パウエル議長は記者会見で「当初想定したよりも早期に終了するだろう」と明言した。資産縮小の終了時期は「今後数回開かれるFOMCで最終決定する」と表明した。

FRBの保有資産は量的緩和によって金融危機前の9千億ドル(約98兆円)から最大で4兆5千億ドルにまで膨らんでいた。パウエル氏は21年まで量的引き締めを続けて資産規模を「2兆5千億~3兆ドルまで減らす」としていたが、3兆5千億ドル程度で資産縮小を止める案がある。同案であれば、早ければ19年中に量的引き締めも終了する可能性がある。

国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを2四半期続けて下方修正するなど、金融市場や当局者には先行き不安がにじんでいる。政策金利を3%台まで引き上げたい考えだったFRBは引き締め姿勢を保っていたが、政策方針は一転して緩和に傾く「ハト派」で一色となった。相場の混乱再発は、陰りがみえる世界景気の致命傷となりかねず、パウエル議長らは慎重姿勢を強めている。

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