米、小型核弾頭の生産開始 ロシアに対抗

2019/1/30 5:09
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【ワシントン=中村亮】米エネルギー省の核安全保障局(NNSA)は29日までに、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に搭載する小型核弾頭の生産を始めたと明らかにした。小型核は爆発力を抑えており、敵国の軍事基地などに対象を絞った攻撃ができる。トランプ政権は核戦力の増強を進めるロシアに対する抑止力と説明するが、核兵器使用のハードルが下がると懸念する声もある。

トランプ米政権は、核戦力の増強を進めている(25日、ワシントン)=AP

米南部のテキサス州の工場で生産が始まった。米メディアによると、2019年中に海軍に引き渡しが始まる予定だ。トランプ政権は18年2月にまとめた「核体制の見直し(NPR)」で、核兵器による先制攻撃も辞さない構えのロシアに対抗するには小型核が有効だとの考えを示した。

広域が攻撃対象となる従来型の核弾頭に比べて、小型核は局所的な戦闘での使用を想定している。民間人に被害が及ばない地域に限った攻撃が可能となり、核を使いやすくなるとの見方がある。核使用をちらつかせれば敵国に対する抑止力としての機能が増す。

一方、野党・民主党内には戦闘の激化を招くとして小型核に反対する意見が目立つ。生産に充てる予算の計上を取りやめるべきだとの声もあり、今後の国防予算の議会審議で焦点の一つになりそうだ。

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