航空機の出発遅れ抑制、顔認証で作業短縮 中部空港で開発

2019/1/29 20:00
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デンソーウェーブなどは29日、中部国際空港(愛知県常滑市)で航空機の出発遅れを抑える仕組みを共同開発したと発表した。顔認証技術を使って乗客が空港内のどこにいるのかを把握し、航空機に乗り込むのが遅れるのを早期に防ぐ。2020年春をめどに商用化をめざす。

顔認証技術を活用し、荷物の自動預け入れなどができるようにした(29日、中部国際空港)

デンソーウェーブとNEC日本信号、埼玉大学が共同開発した。手荷物を自動預入機で預けるときに、乗客の顔や手荷物を撮影する。システムで顔写真とパスポート、搭乗券のデータなどを結び付ける。

空港内には複数のカメラを設置し、乗客がどのエリアを通っているのかが分かる。航空機の搭乗ゲートでも乗客の顔を認証し、自動的にゲートが開閉する。

国土交通省によると、旅客の搭乗が遅れたことによる15分間以上の出発遅延は年間で数万便あるという。航空会社は時間になっても搭乗口に現れない乗客に場内アナウンスで呼びかけたり、担当者が声をかけて探したりするが、広い空港内で探すのに手間がかかっていた。新システムなら専用端末を使い、探すエリアを絞り込める。

既に荷物を預け入れた客が搭乗してない場合は出発前に荷物を下ろす必要もある。この場合、従来なら最大40分間ほどかかっていたが、撮影した画像データを活用することで5分以内で荷物を下ろせるようになり、作業に必要な時間を大幅に短縮できる。

顔認証技術を使って搭乗ゲートを通過できたり、どこにいるかを推定したりするシステムは世界初という。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助を受けて開発した。こうした取り組みは航空機の出発遅れを防ぐ効果があるほか、作業の省力化にもつながるため航空会社の関心も高い。

中部空港は顔認証ゲートや荷物の預け入れ機などを順次増やしていくという。10月に国際線の一部で試験運用を始める。

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