2019年7月24日(水)

景気敏感株が軒並み安 中国への警戒再浮上

2019/1/29 20:30
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株式市場で中国景気減速への懸念が再び高まっている。29日はコマツ、ファナック東京エレクトロンなど景気敏感株が軒並み下げた。前日発表した米キャタピラーや米エヌビディアの業績は中国販売の低迷を背景に市場予想を下回った。昨年末の世界株安で悪材料は織り込んだとの見方から景気敏感株は戻りを試してきたが、業績への警戒感が再燃した格好だ。

29日は日経平均株価が取引終了にかけて小幅高に転じる中、業種別日経平均の機械株が2%安、電機株が1%安と逆行安を演じた。年初からの日本株相場の戻りをけん引してきた景気敏感株だが、この日は一転して軒並み売られた。

売りのきっかけは、前日発表のキャタピラーやエヌビディアの業績内容だ。いずれも中国での需要減速を受けて市場予想を下回った。中国景気の不透明感が改めて意識され、これまで買い戻されてきた日本の機械、半導体、電子部品にも売りが広がった。

機械など景気敏感株の一角は昨年10月から年末にかけて大きく調整していたことから、市場では「中国の景気減速に伴う業績悪化はすでに株価に織り込み済み」とみられていた。先行して業績下方修正を発表した安川電機日本電産も発表直後は売りが先行したが、その後は悪材料出尽くしとの見方から底堅い動きを見せていた。中国の景気減速による悪影響は「昨年10~12月が最も大きく1~3月には回復の兆しが出てくる」という見方が多かったためだ。

だが足元で米国や日本で決算発表が始まる中、こうした投資家の楽観姿勢に変化が出ている。

三井住友アセットマネジメントの平川康彦シニアファンドマネジャーは日本の工作機械受注について「2~3週前までは昨年10~12月が受注の底になるとみていたが、想定以上に弱い足元の決算発表や経営者のコメントを聞くにつれて中国景気の減速で1~3月も弱含みが続くという見方に変わった」と話す。

証券会社のアナリストによる業績予想の方向感を示す「リビジョンインデックス」は日米欧いずれも低下傾向が続き、マイナス圏で推移している。業績予想の下方修正の数が上方修正の数よりも多い状況を示す。

ソシエテ・ジェネラル証券の杉原龍馬株式営業部長は「年初からの景気敏感株の上昇は売り方の買い戻しが主導したもので、業績や世界経済の先行きを警戒する長期投資家は買いに動いていない」と説明。29日に一転して景気敏感株が売られたのは「ここ数日で買い戻しが一巡したタイミングで新たな悪材料が出て、利益確定売りや短期筋による仕掛的な売りが膨らんだ」からとみる。

中国を含む世界景気の動向は3月1日が期限の米中通商交渉の行方が焦点になる。アバディーン・スタンダード・インベストメンツの荒川久志インベストメント・マネジャーは「米中交渉の結果はもちろんだが、政府の景気刺激策の効果を含めた中国景気の回復状況を把握できない限り景気敏感株は手掛けづらい」と指摘していた。

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