2019年4月22日(月)

未来面「つくりかえよう。」

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 日本経済新聞社は、読者や企業・団体の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートしました。今期のテーマは「つくりかえよう。」 革新的なアイデアをお寄せください。企業のトップが選んだ優れたアイデアは新聞紙面や日経電子版で紹介します。アイデアの投稿はこちらから。
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住み続けたい街づくり実現へ必要な保険は?
原典之・三井住友海上火災保険社長 経営者編第9回(2月4日)

2019/2/4 2:00
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当社は今年度から始まった中期経営計画「Vision2021」において、「社会との共通価値の創造(CSV)」を掲げ、社会の持続的な発展とともに、成長することを目指しています。

原典之 三井住友海上火災保険社長

原典之 三井住友海上火災保険社長

その取り組みの道標となるのが2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)です。SDGsには17のゴールがありますが、その中の1つに「住み続けられるまちづくりを」という目標があります。実際に、当社も住み続けられる街づくりをサポートする取り組みを進めています。

近年、認知症の方は増加傾向にあり、2016年の踏切事故の裁判は大きな話題になりました。当社は、認知症の方が線路に立ち入って電車が運行不能となり、鉄道会社に損害を与えるようなケースにも対応した保険商品を開発し、ご家族に「安心」を提供しています。

今年1月には、神戸市が創設した認知症の方にやさしい街を目指すための制度「神戸モデル」に当社も保険を通じて参画しました。その他にも北海道の肉牛農家向けに、牛が骨折して商品として出荷できなくなるリスクに対応する保険も誕生させています。

これらは、当社が所属するMS&ADグループが開催した「サステナビリティコンテスト」で表彰された取り組みです。保険商品の販売ありきではなく、地域の社会的課題を解決するという視点からアプローチし、実際に地域の課題解決に貢献しようとするものです。

昨年はあおり運転や高齢ドライバーによる自動車事故の多発が社会問題となりました。そこで1月からドライブレコーダー付き自動車保険を発売し、安心・安全を求めるお客さまから、高い評価をいただいています。このように社会のニーズに合っているものは、必ず社会に広がっていくものと思います。

また、近年は台風や豪雨による自然災害が多く、特に建物や自動車の水災による被害は深刻です。それらを補償する保険や防災・減災のノウハウを伝えていくことも、保険会社の役割だと考えています。

世の中は日々変化し、保険はその変化に応えていくことが必要です。サイバー社会での様々なリスクに備える保険は、これからますます重要になるでしょう。

社会は進化し続け、新たなリスクが生まれます。それに対応する保険を世に送り出し、社会との共通価値を創造するビジネス、それが保険事業だと思います。

そこで読者の皆さんにお願いです。皆さんの回りには、どんな課題がありますか。それに備え、住み続ける街をつくるために、どんな保険があったらいいですか。海外におられる方も含めて、皆さんのユニークなアイデアをお聞かせ頂ければと思います。

原典之・三井住友海上火災保険社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから

三井住友海上火災では19時までに全員が退社しています。残業が減ったので「初年度は手数料収入が目減りするかと思ったが、逆に伸びた」(原典之社長)そうです。自宅や外出先でも仕事ができるように情報漏洩リスクを小さくしたパソコンを社員に配布し、都内の大学で社員が受講できる講座を開設しています。

早く帰れるようになった社員の中には、顧客との対話を円滑にするために心理学を学んだり、マーケティングを独学して新商品の開発につなげたりしています。毎週水曜日の朝8時40分から全拠点向けに配信している映像コンテンツでは、社員が1人ずつ登場し、自己研鑽の成果や今後の抱負などを語っています。

住み続けたい街や働き続けたい会社を作るため、「隗より始めよ」ではないですが、まず三井住友海上の社員が、ずっと働き続けたいと思える会社にならないといけない。そんな思いが原社長のインタビューからうかがえました。(編集委員 鈴木亮)

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