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豪通信大手、ファーウェイ使えず携帯通信網整備を中止

【シドニー=松本史】オーストラリアの通信大手、TPGテレコムは29日、豪州での携帯通信網の整備を中止すると発表した。豪政府が2018年8月、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の次世代通信規格「5G」への参入を禁止したためとしている。各国で進むファーウェイの締め出しが、通信企業のビジネスにも影響を与え始めた形だ。

TPGは、5G事業の断念について、ファーウェイの機器が使えないことが理由と説明した。

ただ、TPGは豪携帯通信大手との合併交渉を進めており、今回の整備中止は「単純に投資が不要になったためでは」(関係者)との見方も出る。

インターネットサービスが主力のTPGは現在、MVNO(仮想移動体通信事業者)として格安SIMサービスを提供、豪メディアによるとシェアは1%程度だ。17年4月以降、自社での通信網敷設を目指し携帯基地局などへ投資してきた。「5Gへの移行が容易」(TPG)なため、現行規格4Gの機器にファーウェイ製品を利用していたが、豪政府の決定により「5Gへの移行が妨げられた」としている。

TPGのデビッド・テオ会長は「5Gの最前線で通信の担い手になる戦略が、我々の努力の及ばない要因で取り消しとなるのは非常に残念だ」と述べた。同社によると、これまでの携帯通信網向けの投資は約1億豪ドル(約78億円)。携帯基地局1500カ所向けに機器を購入していたが、さらなる投資は「商業的に意味をなさない」(TPG)と判断した。

一方、ファーウェイの豪州法人は29日、TPGの発表を受け「豪消費者にとって非常に残念。彼らは高い料金を支払うだけでなく、技術革新につながる(企業間の)競争も失った」とツイッターに投稿した。

TPGの18年7月期の売上高は24億9500万豪ドル、税引き後利益は3億9600万豪ドル。ブロードバンドなどのネットサービスがメインで、携帯通信網整備の中止による「業績への影響はない」としている。TPGは18年8月に豪携帯通信3位のボーダフォン・ハチソン・オーストラリアとの合併で合意したと発表している。

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