2019年4月21日(日)

高熱利用で水素製造、150時間連続で運転 原子力機構

環境エネ・素材
科学&新技術
2019/1/29 16:03
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日本原子力研究開発機構は高熱を利用した化学反応で水から水素を製造する装置で、世界で初めて150時間の連続運転に成功した。機構は次世代型原子炉「高温ガス炉」から取り出した熱を水素の大量製造に利用する研究開発を進めている。水素製造装置の実用化に見通しがついたとして、自動制御システムなどの開発に力を入れる方針だ。

大洗研究所(茨城県大洗町)にある試験装置で18日から25日にかけ、毎時約30リットルの水素を150時間連続で製造した。装置はヨウ化水素が水素とヨウ素に熱分解する反応など3つの化学反応を組み合わせ、全体として水から水素を生み出す仕組みだ。熱は電気ヒーターで供給した。

2016年に毎時約10リットルの水素を8時間連続で作ることに成功したが、析出したヨウ素が固まって配管を塞いだり、配管が腐食したりする問題が残った。機構は加熱の細かな制御でヨウ素の析出を防ぐなど十数項目の改良を施し、水素の連続製造に成功した。

大洗研究所には高温ガス炉の研究炉「HTTR(高温工学試験研究炉)」がある。高温ガス炉は核分裂反応で生じる熱をヘリウムガスで冷却する原子炉で、高熱を炉外に取り出して活用できる。HTTRは再稼働に必要な原子力規制委員会の安全審査が続く。機構は30年代にHTTRの熱を利用した水素製造の試験に取り組む方針だ。

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