2019年8月23日(金)

コニカミノルタ、「IoT」人材2倍の500人に

日経産業新聞
2019/1/29 10:53
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コニカミノルタは、あらゆるものがネットにつながる「IoT」のサービスを担う人材を倍増する。顧客企業へのIT(情報技術)サービスやデータ利活用のソリューションの強化にとどまらず、社内向けにスキル引き上げのエンジン役となる。デジタルトランスフォーメーションを加速するため、社内外から人材を募り、生産性を高める狙いだ。

ITサービス、データ利活用で人材を増強する

ITサービス、データ利活用で人材を増強する

データ解析の知見を持つエキスパートらを増やす。こうした人材は日本企業で登用が万全と言いがたく、集中的に募り募育てる考え。山名昌衛社長は「(IoT人材の強化は)顧客企業の課題をデータを活用して、解決するために欠かせない」と説明する。中期経営計画を終える2019年度までに、国内外で現行の2倍となる500人体制にする。

3つの分野に注力する。まずはデータ分析から課題、そして解決策を導くデータサイエンティスト。加えて、短期間での開発、検証を繰り返す、スピードを重視した「アジャイル開発」のリーダー。ITサービス全体のを設計できる「アーキテクト人材」といわれる戦力を補強する。

こうしたスキルに焦点を当て、国内の研究開発拠点の機能を補充する。20年に大阪・高槻市の拠点で新しい開発棟を設ける。西日本エリアの中核拠点である梅田地区(大阪市)でも外部企業などと連携を目的にする拠点を19年度に置く。急速に進化する技術やノウハウを吸収する。

スペシャリストの増員に限らず、従業員の「デジタル化」を進める。プログラミングをはじめとする研修の機会を増やし、一人ひとりのスキルアップ、意識改革につなげる。IoT人材は対外的に技術力、提案力をアピールする旗振りとなるとともに、会社全体の戦略、方向性を示す先導的な役割を持つ。

「モノ売り」からの脱却……。複写機メーカーが突きつけらる課題だ。機器本体、その後に補修品で安定的に稼いだビジネスモデルが崩れる。ペーパーレス化、クラウド化が背景にある。各社ともこれまでの顧客網を基盤にして、ソリューション(解決型)ビジネスへ転換する。

コニカミノルタは「ワークプレイスハブ」と呼ぶ構想を掲げて国内外で広げようとしている。IT機能を兼ね備えた事務機器、サーバー群といったハードウエア、オフィス業務で使うソフトウエアを一括提供する。こうしたプラットフォームで集めた顧客データから業務改善を促す。

「画像」を活用した独自性があるサービスを提案する。監視カメラで撮った映像データを、エッジコンピューティングでスピード処理する。ビッグデータの活用を叫ばれるなか、投資余力がない中小規模の製造・流通業をターゲットにする。これまでの機器、部品などのメカトロニクスの知識に加えて、新たな技能を求められることになる。

ビッグデータ解析の人材は激しい獲得競争が繰り広げられるが「画像から人物の行動を解析する人工知能(AI)などとは別の領域だ」(山名社長)。新たなビジネス領域で活躍できる魅力ある場を提供することで、有能なタレントへの誘引力になるとみる。

ITソリューション提供のため、同社は10年ごろから主に海外のIT企業のM&A(合併・買収)を進めており、その数はこれまでに40社を超える。システム、業種ごとの働き方それぞれに精通する人材は既に1700人をそろえるという。ビジネスモデルへの変革にあわせ、組織の新陳代謝を急ぐ。(諸富聡)

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