楽天と幸楽苑HD 「楽天ポイント」で提携

楽天は28日、幸楽苑ホールディングス(HD)と共通ポイント「楽天ポイント」の利用で提携したと発表した。29日から全国517カ所にある「幸楽苑」の店舗で楽天ポイントをためたり使ったりできる。両社はAI(人工知能)を使った新たなサービスも店舗に導入する考えだ。
都内で記者会見を開いた楽天の三木谷浩史会長兼社長は「(提携により)支払いのキャッシュレス化を進めるだけではなく、データや技術を使ったメニューの開発にもつなげていきたい」と述べた。幸楽苑HDの新井田昇社長は「店舗では、顧客にとって便利でわくわくする体験を提供していきたい」と話した。
ポイントでの提携に加え、楽天技術研究所(東京・世田谷)が開発したAIを使ったデジタルサイネージの取り組み「幸楽苑UmaAIくじ」も店舗へ試験的に導入する。AIが顧客の顔から年齢や性別を判断し、電子看板に最適なメニューを表示するという。
楽天はポイントや決済、アプリなどを使って実店舗とインターネットのサービスの融合を進め、顧客を囲い込む戦略に力を入れている。今回の幸楽苑HDとの提携で、外食分野での取り組みも一段と強化する。
(大西綾)