イノシシを効率捕獲、熊本の若手農家 スマホ活用

2019/1/26 11:27
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熊本県の若手農家らのグループが、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用し、農作物を荒らすイノシシを効率よく捕獲しようとしている。箱わなに近づく段階で画像がスマートフォン(スマホ)に送られ、わなの様子も確認できるため、頻繁に現場を見回る必要がない。2018年10月までの1年間で約160頭を捕獲し、食肉販売にも乗り出した。

イノシシを捕獲する箱わなの前でスマートフォンに届いた画像を見せてくれた宮川さん(熊本県宇城市)=共同

「もうやめようと思う」。獣害に悩むかんきつ農家の言葉に心を動かされた同県宇城市の洋ラン農家宮川将人さん(40)が、20~30代の25人に呼び掛け、16年4月に「くまもと☆農家ハンター」を結成した。

IoTを使った方法は北海道や東京のシステム会社が開発し、17年6月に取り入れた。わなの周辺に発信器付きの赤外線カメラを置き、イノシシなど動物が近づくと反応し自動で画像がスマホに送られてくる。メンバーはわなに掛かったのを確認して現場に向かう。

勉強会を県内で10回以上開き、メンバーは約100人に増えた。わなも猟師らの指導を受けて設置場所を決め、20カ所から50カ所に広がった。

県によると、17年度の野生鳥獣による農作物被害は約5億円で、イノシシが半分ほどを占める。県は「農家離れの要因の一つになっている」とし、取り組みを評価する。

グループはイノシシの加工処理もし、18年11月に食肉としてインターネットで販売。ペットフードとしても売り出す予定だ。わななどの費用はネットで資金を集めるクラウドファンディングを利用してきたが、今後は売り上げを充て持続性のある取り組みを目指す。

宮川さんは「効率化で農業と両立できるようになる。担い手を育て、消防団のように地域を守る存在になりたい」と語る。〔共同〕

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