JR東海と静岡県、リスク認識巡り平行線、リニア工事で連絡会
静岡県は25日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海の環境対策を検証する保全連絡会議を県庁内で開いた。2018年末に県側が送付していた質問書に、JR東海が回答する予定だったが、事業のリスクや分析の不確実性について両者の認識が食い違い、議論は平行線をたどった。
会議は冒頭から、トンネル工事が大井川の水資源に与える影響の予測の不確実性について議論が行われた。県は着工前にできる限りリスクを縮小させる努力を求めた。有識者からは「複数の方法で検証すべきでは」との声が上がった。
JR東海側は「(減少する流量の予測は)推定値であるのは認識している。やれることには限度がある」との認識を示した上で「工事を通して様々な方法を検討していきたい」などと説明した。