2019年5月23日(木)

「国民経済計算」90項目を修正 内閣府、統計問題受け
可処分所得や貯蓄など

2019/1/26 2:00
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内閣府は25日、厚生労働省が公表している毎月勤労統計のデータ修正を受けて、国の経済状況を体系的に記録した「国民経済計算」のうち可処分所得や貯蓄など90を超す項目を修正した。毎勤統計の修正で雇用者報酬の見直しが必要になり、これに連動して再計算が必要になった。

国民経済計算は国が重要と位置付ける56の基幹統計の一つで国内総生産(GDP)なども含まれる。各国の経済活動を比較できるよう国際連合が定めた統一基準に沿って作成されている。

今回の修正ではGDPの数値そのものには影響はないが、毎月勤労統計は他で代替できない調査内容を含むため、国民経済計算に盛り込まれる多くの指標に影響した。

直接の原因はこれらの算出にかかわる雇用者報酬の修正が必要になったことだ。内閣府は同日、2016年1~3月分以降を修正し、17年1~3月期から18年7~9月期までの伸び率は0.1ポイント前後変わった。

内閣府は今後さらにさかのぼって雇用者報酬を修正する方針で、過去分の国民経済計算でも多くの指標の修正が必要になるとみられる。

毎勤統計について厚労省は04~11年の資料の一部を廃棄したためデータの再集計が難しいとしている。内閣府は「同期間の雇用者報酬の修正方法を検討する」とするが、難航する可能性がある。

統計委員会の国民経済計算部会長を過去に務めた吉川洋・立正大教授ら3人は25日に連名で「政府がこのまま対応を取らなかった場合、景気判断や成長見通し、経済学研究などに及ぼす負の影響は計り知れない」とする意見書を統計委員長あてに提出した。

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