2019年2月22日(金)

あおり運転死で殺人罪認定 懲役16年判決

社会
2019/1/25 17:55
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堺市で2018年7月、車であおり運転をした後に追突し、バイクの男子大学生を死亡させたとして殺人罪に問われた中村精寛被告(40)の裁判員裁判の判決が25日、大阪地裁堺支部であった。安永武央裁判長は「あえて衝突させ、被害者が死んでも構わないという気持ちが表れている」として殺人罪の成立を認め、懲役16年(求刑懲役18年)を言い渡した。

安永裁判長は判決理由で、被告は前に入ってきた被害者に「ハイビームを照射し続け、立て続けにクラクションを鳴らした。内容と執拗さからして怒りによる威嚇だった」と指摘。被告は被害者と至近距離になるまでブレーキをかけず、追突直前にかけたブレーキも弱かったことなどから、「あえて衝突させた」と判断した。

また、被害者が運転していたのがバイクで、車と衝突すれば死亡する危険は高かった点などを踏まえ、被告は被害者が死んでも構わないという気持ちだったと殺意を認定。ただ「瞬間的で、強固なものではなかった」とも指摘した。

被告のドライブレコーダーに残された衝突後の「はい、終わり」という声については「口調や内容から衝突は想定内の出来事だったと推認される」と言及。「悲しみや嘆きといった感情を吐露したとは到底考えられない」とした。

弁護側は「被害者に腹を立てて追跡した事実はない」と主張。「追突直前までバイクに気付かず、ブレーキをかけたが間に合わなかった」として、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪は成立するが、殺人罪には当たらないとしていた。

判決によると、中村被告は18年7月2日夜、堺市南区の府道で、バイクに追い抜かれて立腹し時速96~97キロで追突。大学4年、高田拓海さん(当時22)に頭蓋骨骨折などのけがを負わせ、死亡させた。

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