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性同一性障害者の性別変更、手術要件は「合憲」

性同一性障害の人が戸籍上の性別を変えるには、生殖能力をなくす手術が必要となる法律の規定が合憲かどうかが争われた家事審判の決定で、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は24日までに、「現時点では合憲」とする初判断を示した。一方、規定には個人の自由を制約する面もあるとして「合憲性については不断の検討を要する」と指摘した。

決定は23日付。2004年に施行された性同一性障害特例法は「生殖腺や生殖機能がないこと」などを性別変更の要件としており、手術を受けて生殖能力をなくす必要がある。

審判で女性から男性への性別変更を求めていたのは、岡山県の臼井崇来人さん(45)。性同一性障害のためホルモン治療などを受けた。同法の規定は手術を強制されない自由を侵害すると訴えていた。岡山家裁津山支部は申し立てを却下し、広島高裁岡山支部は臼井さんの即時抗告を棄却。臼井さんが最高裁に特別抗告していた。

同小法廷は決定で、規定には、変更前の性で子供が生まれた場合に親子関係に混乱が生じることや、生物学的な性別で男女の区別がされてきた中で急激な変化を避けるなどの配慮があると指摘。配慮の必要性は社会の変化に応じて変わりうるため継続的な検討が必要としたが、規定は現時点で合憲だと判断し、特別抗告を棄却した。

鬼丸かおる裁判官と三浦裁判官は補足意見で、特例法施行から7千人超が性別変更を認められ、様々な分野で性自認(心の性別)に従った扱いを受けられるようになっている実態を指摘。「規定は憲法違反とまではいえないものの、その疑いが生じていることは否定できない」とした。

その上で「性同一性障害者の性別に関する苦痛は、性自認の多様性を包容すべき社会の側の問題でもある」と述べたうえで、「人格と個性の尊重という観点から適切な対応がされることを望む」とした。

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