ヤバくね?「腰パン」 ルーツは刑務所(平成のアルバム)

2019/1/26 6:30
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CLEVER-HEADS提供

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1990年代から2000年代にかけて、ズボンを低い位置ではく「腰パン」が若者に流行した。派手な柄のパーカーにジーンズをだぶつかせるなどヒップホップ系ファッションが全盛の時代だった。学ランのズボンのチャックを開けて腰の位置にベルトで固定したり、ジャージーにも取り入れたりと、とにかくズボンを腰ではく若者が街にあふれた。

2010年バンクーバー五輪では意外な形で注目を浴びた。スノーボード代表の国母和宏選手が成田空港にずり下げたズボン姿で登場。報道を見た人から全日本スキー連盟に苦情が寄せられ、国母選手が記者会見で「ご迷惑をかけて、申し訳ありませんでした」と謝罪する事態に発展した。国母選手は五輪の開会式も欠席した。

明治大の越智道雄名誉教授(米国文化論)によると、腰パンのルーツは米刑務所の服役囚。自殺防止のためベルトを取り上げられ、ズボンをずり下げてはかざるを得なかった。腰パンは「刑務所帰り」を意味するアイテムとなり、1990年代の米国のスラム街でアフリカ系ギャングが縄張り争いの相手を威嚇するために用いてからファッションとして浸透したという。

日本での流行について、越智名誉教授は「自分を表現することに未熟な若者が、派手な下着を見せつけることで自己主張の手段としていたのでは」とみる。

飲食店勤務の大阪市の男性(23)は中学1年の時、柄物のパーカーに黒い高級ブランドの下着を見せつけるように腰パンをキメていた。「憧れの先輩の服装がかっこ良くて、友人は皆まねていた。今、振り返るとダサい」と笑う。中学2年の時、昭和時代の「ヤンキー映画」が学校内で流行。ズボンを腰の上ではいた俳優らを見て、生徒たちは一斉に腰パンを卒業したという。

腰パン ジーンズやジャージーなどを腰の位置ではくファッション。若者に流行する一方で、下着が見える不快感から大人には不人気だった。学生服をずり下げてはく生徒も続出し、校則違反として禁止する学校も多かった。
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