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阪神の新人・近本、俊足の小兵に当たりの予感

2019/1/26 6:30
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2018年に最下位へ落ちた阪神だが、今年浮上する妙手はあるのか。矢野燿大新監督が登場し、補強も着々と進めた。その中で、いい流れを持ち込むと予感させるのが、ドラフト1位新人の近本光司(24)だ。

昨秋のドラフト会議で、阪神ファンは「くじ運が悪い」と嘆いた。1位指名した藤原恭大(大阪桐蔭高)をロッテに、辰己涼介(立命大)を楽天に、くじ引きでさらわれた。そして"外れ、外れの1位"で指名できたのが、2人と同じ左打ちの外野手、大阪ガスの近本だった。

入団会見で矢野新監督(左)と写真に納まる近本(2018年12月)=共同

入団会見で矢野新監督(左)と写真に納まる近本(2018年12月)=共同

近本の評価は昨夏の都市対抗での活躍で跳ね上がった。打率5割2分4厘で首位打者になり、MVPにあたる橋戸賞を獲得した。俊足と好守には定評があった。だが、170センチ、72キロと小柄であることと、打撃の力不足が不安視され、ドラフト前の評価は1位指名に値するほど高くはなかった。

だが、都市対抗での力強いスイングで見直された。小柄な巧打者にありがちな当てる打撃ではなく、勝負強い。福留孝介、糸井嘉男の後継外野手を地元になじみ深い選手で、という狙いにもピタリ。近本は淡路島生まれ、兵庫・社(やしろ)高―関学大―大阪ガスと、甲子園の近辺でプレーしてきた。

昨年末の入団会見で、近本は「自分の武器は足。新人王と盗塁王を目指す」と言った。目標は01年の新人王、盗塁王で、5年連続盗塁王の記録を残した阪神OBの赤星憲広さん。通算打率2割9分5厘の先輩を追うには、足だけが武器だと届かないのは承知の上だ。矢野監督は「段階を追って成長すると考えず、初めから大きな目標を持って臨め」と督励。近本のタイトル獲得宣言を歓迎した。

しかし、有言実行には技術的裏付けがいる。それ以前に、アマとはけた違いの長期戦を戦う体力が求められる。トレーニングが進むにつれ、技術的な情報収集と並行して、「食事量を多めにして体重を増やす。体幹を強化する」という言葉が多く聞かれるようになった。

人気球団のドラフト1位選手にはメディアが群がり、関西弁の質問を雨あられと浴びせる。チームの先輩、とりわけ関東育ちにはそれを嫌がり、寡黙になる選手がいた。近本にその心配はないし、明快な応答に頭の良さも感じさせる。

藤原や辰己を絡ませた問いかけにも「戦う相手は他人ではなく自分」ときっぱり。やがて、チームカラーを変えるのではないかという雰囲気を漂わせる。外れ、外れの1位は"大当たり"ということになるかも……。

(スポーツライター 浜田昭八)

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