スノーピークなど、白馬に体験型商業施設 通年で集客

2019/1/24 0:30
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キャンプ用品大手のスノーピークは23日、長野県白馬村と包括連携協定を結び、2020年春に複合商業施設を開くと発表した。同社のキャンプ用品を販売・レンタルするほか、飲食店を併設。敷地内の広場や森でキャンプなどアウトドア体験ができる。建築家の隈研吾氏が設計を担う。白馬村はスキーシーズンだけでなく通年の集客により観光活性化を目指す。

施設の設計は建築家の隈研吾氏が手掛ける

敷地内の広場や森でキャンプなどのアウトドア体験ができる(いずれも完成予想図)

同社とスキー場運営の白馬観光開発(白馬村)が共同出資で18年9月に設立したスノーピーク白馬(同)が施設を開発・運営する。名称は未定。1万6千平方メートルの敷地に延べ床面積1400平方メートルの建物を設ける。投資額は10億円前後になるとみられる。白馬村が得る政府の地方創生交付金を活用する。

敷地内には広い広場と森があり、気軽にアウトドア体験ができる場とする。「村の交通・商業のへそである場所で隣に日帰り温泉もあり、(山を望む)眺めが良い」(白馬観光開発の和田寛社長)。施設で道具を借りてキャンプやバーベキューなどを楽しめるほか、地元産品を販売するマルシェやイベントを開く。

建物内に白馬村観光局のインフォメーションセンターを置き、案内拠点にもする。スターバックスが出店するほか、東京都内の料亭「神楽坂石かわ」が監修する和食レストランも併設する。スノーピークとしては初の複合商業施設となる。

新国立競技場などで知られる隈氏設計の建物は北アルプスの峰をイメージした屋根を、木の枝と雪の結晶をモチーフとした独特の木組みが支える。信州産の木を使う。隈氏は「村の象徴になる建物にしたい」と話す。敷地内の森には隈氏監修のトレーラーハウス「住箱(じゅうばこ)」を3~5台用意し、山を眺めながら宿泊できる。

スノーピークの山井太社長は「白馬村は世界トップレベルの山岳リゾート」と話し、集客に期待する。同社は村内で事業を強化しており、19年夏には同社が監修する、豪華なキャンプ「グランピング」の施設をスキー場運営の八方尾根開発(同村)が開く。今後は白馬をイメージした商品の開発も検討する。

白馬村では近年外国人スキー客が急増しているものの国内客が減り、「スキー市場は拡大が見通せない」(和田氏)。このため、山岳景観を生かした通年型の観光地を産官で目指しており、新施設はその中核となる。村は災害時には給水や物資供給の拠点としても活用したい考えだ。

■地域と連携、新たな顧客開拓

スノーピークは地方自治体との連携を強化している。アウトドアの知見を生かし、自治体のキャンプ場を刷新・運営するほか、関連イベントの企画を手がける。顧客との接点を増やし、商品の拡販につなげる。

白馬村に初の複合商業施設を進出させるのは、国内客のほかに訪日外国人客の需要も取り込めると判断したため。同村では2017年の外国人の延べ宿泊者数が前年比9%増の11万3970人と過去最高を記録した。

同社は17年に初めて白馬村のスキー場運営会社と豪華なキャンプを楽しむグランピングツアーを企画。自然の中で高級感がある食事や宿泊を楽しむスタイルが「多くの参加者に好評だった」(担当者)。白馬を自然志向の生活様式を提案する拠点としても位置づける。

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