2019年7月18日(木)

腸内細菌11種を特定、免疫細胞を活性化 慶大など

2019/1/24 3:00
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慶応義塾大学の本田賢也教授や理化学研究所の研究チームは、免疫細胞を活性化する11種類の腸内細菌を突き止めた。既存のがん免疫薬と併用してマウスに投与すると、免疫薬だけを使った場合に比べてがんの進行を抑える効果があった。今後は米国のベンチャー企業を通じ臨床応用を目指す。

成果は24日、英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載される。

腸内細菌が免疫細胞を活性化することはこれまでの研究で分かっているが、免疫細胞の一種で感染症やがんを抑えるとされる「CD8T細胞」については腸内細菌との詳しい関係が明らかにされていなかった。

研究チームは、常在細菌を持たないマウスではCD8T細胞が少ないことに着目した。健康な6人から便を採取して、このうち最もCD8T細胞の働きが活発だった便を調べたところ、最も強く働いている11種類の細菌を特定できた。

別々に培養して合わせた混合液を作製。がんを移植したマウスに飲ませて3週間観察した。がんは増殖したが、混合液を飲まなかったマウスに比べると大きさは半分程度に抑えられた。

がん免疫薬「オプジーボ」などのもととなっている抗PD-1抗体という分子と混合液の両方を、がんのマウスに投与した。3週間後の腫瘍の大きさは、何も投与しないマウスの4分の1以下に抑えられた。抗PD-1抗体単独に比べると半分以下だった。

投与した混合液の働きで、がん免疫薬単独で使った場合に比べてがん細胞への攻撃が強まったと考えられるという。

食中毒などを引き起こすリステリア菌に感染したマウスでも実験したところ、11の腸内細菌を含んだ混合液を飲んだマウスの方が明らかに胃腸の炎症が悪化しにくくなっていたという。

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