2019年2月23日(土)

ソニー、英EU離脱見据えオランダに新会社
輸出入の煩雑化回避

エレクトロニクス
2019/1/23 1:31
保存
共有
印刷
その他

ソニーは今春、英国の欧州連合(EU)離脱の影響を抑えるため、オランダに新会社を設立する。欧州統括機能がある英国に拠点や人員は残しつつ、EU域内に会社を設けて輸出入業務が煩雑化するリスクなどを避ける狙いだ。ブレグジット対応ではパナソニックも欧州本社をオランダに移すなどしており、混乱を避けようとする動きが相次いでいる。

ソニーの欧州売上高比率は2割を超える(独で開かれた展示会)

ソニーの欧州売上高比率は2割を超える(独で開かれた展示会)

ソニーはオランダのアムステルダムに新会社を登記し、4月に業務を始める。英国にあるエレクトロニクス事業の欧州統括会社ソニー・ヨーロッパと統合し、オランダに登記する。商品の輸出入や各国支店の管理など統括業務は英国に残り、人の異動はないもようだ。

ソニーは欧州でテレビやカメラなどを販売しており、18年3月期の地域売上高は約1兆8000億円。売上高全体の2割強を占め、米国などと並ぶ規模の重点地域だ。

カメラやテレビをアジアなどの主要生産拠点から欧州に輸出。英国の統括拠点がエレクトロニクス製品の輸出入業務を担い、欧州各国の支店を通じて販売している。

EU域内の法人を通じた輸出入は、通関手続きなどが簡略化される優遇があるが、英国がEUから離脱すれば、優遇を受けられず煩雑化する可能性がある。EU域内に新会社を設けて、英国のEU離脱後も従来の手続きで輸出入できる体制をつくり、安定した商品供給を確保したい考えだ。

ソニーはかねてブレグジットについて、「適切な対応に向けた準備を進めている」(幹部)としてきた。離脱予定日の3月末が迫る中、新会社設立で不測の事態を避ける。ソニーは英国に放送機器の工場も持つ。同拠点については「現時点で工場移転などの計画はない」(同社)という。

英国とEUが折り合えず「合意なき離脱」となれば、従来不要だった通関作業で港にトラックがあふれるなど、物流の混乱が指摘されている。

企業は備えを加速している。独BMWは英オックスフォード工場を4月に1カ月休止することを決めた。ホンダは英南部スウィンドンにある工場の生産を、4月後半に6日間停止する。物流の混乱や国境での税関手続きの遅れに備える。

パナソニックは昨年10月、欧州本社を英国からアムステルダムに移した。物流の混乱を見据えて在庫を積み増す企業もあり、業務への影響を最小限に抑える取り組みが広がっている。

保存
共有
印刷
その他

パナソニック、欧州本社をオランダに移転[有料会員限定]

2018/8/30 10:54更新
英国は輸出拠点として機能している(港に向かって運ばれる日産製の完成車)

ブレグジット波高し、自動車産業深まる苦悩[有料会員限定]

2018/12/7 7:00

大詰めブレグジット交渉の注目点は 専門家に聞く[有料会員限定]

2018/9/20 12:05

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報