腹腔鏡術支援システム開発 AI生かし切除対象判別

2019/1/22 19:14
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大分大医学部を中心とする研究グループは、腹腔(ふくくう)鏡を使った胆のう摘出手術で切除する器官や部位を見分けて映像に表示するシステムの開発を進めており、このほど検証実験に成功したと明らかにした。人工知能(AI)を活用しており、臨床現場で2年後の実用化を目指す。

このシステムは、腹腔鏡を通じてモニターに映し出した体内の様子に、胆のう摘出時に切除する胆のう管とそれ以外の隣接器官を判別して指し示す四角形の囲いを、目印として重ねて示すもの。

判定精度を高めるための基礎資料として、大分大と日本内視鏡外科学会が持つ約100症例の手術映像から取った数万枚の静止画像を、システムに組み込むAIに学習させた。

検証実験は昨年12月、大分大病院で実施。50代男性の手術で正確に切除対象を判別したという。

同学会などによると、腹腔鏡を使った胆のう摘出手術は、2014年に国内で約12万件行われた。このうち約3万件を抽出して調べたところ、約100件で合併症が生じていた。その半数超は、胆のう管と色や形がよく似た総胆管や総肝管に、不要な傷を付けてしまったのが要因とみられるという。

研究グループは、大分大と福岡工業大、光学機器大手オリンパスからなり、システムの特許を出願中。代表者で消化器外科が専門の猪股雅史大分大教授は「今後は検証実験を重ね、正確性を高めていく」としている。

〔共同〕

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