2019年4月25日(木)

ブリヂストン、蘭社の車両管理事業を1100億円で買収

2019/1/22 16:21 (2019/1/22 18:22更新)
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ブリヂストンが12年ぶりの大型買収に踏み切った。22日、車両管理を手掛けるオランダ社を9億1000万ユーロ(約1138億円)で買収すると発表。1000億円超の大型買収は、2007年の米再生タイヤ大手バンダグ以来。ブリヂストンはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用し、タイヤの売り切りからサービス化へのシフトを急ぐ。今回の買収で流れを加速する狙いだ。

ブリヂストンは鉱山用タイヤでデータを活用した保守サービスを展開している

ブリヂストンは鉱山用タイヤでデータを活用した保守サービスを展開している

地図サービス世界大手のトムトム(オランダ)の子会社で、ネットを利用した車両管理サービス事業を手掛けるトムトムテレマティクスを買収する。ブリヂストンの欧州法人を通じ、6月までに買収を終える見込み。

ブリヂストンはIoTを活用し、タイヤの最適な交換時期を把握するサービスを鉱山用機械や商用車向けで展開する。集めたデータを分析する分析の専門官「データサイエンティスト」の育成も進め、19年にも100人規模にする計画だ。

トムトムテレマティクスは車両に設置した通信機器から運転手や走行状況についてのデータを収集し、安全な運転や効率的な経路選定などを支援するサービスを手掛ける。現在、世界で86万台の車両に対してサービスを提供する。

ブリヂストンは買収でリース車などの走行データを拡充する。運送会社へのタイヤ販売と同時に、運行効率化サービスの開発、提供につなげる狙いがある。

ブリヂストンはタイヤ業界で世界シェア首位の座を長く維持してきた。ただ仏ミシュラン、米グッドイヤーを加えたトップ3社でかつて世界シェアの過半を占めたが、近年は4割を切る水準まで落ち込んだ。

津谷正明最高経営責任者(CEO)はかねて「10年後にどうタイヤの技術が収れんしていくのかは全く読めない」と危機感を訴えてきた。自動車産業を取り巻く100年に1度の変革の波がタイヤ業界の盟主をも突き動かした。12年ぶりの大型買収の対象がハードの再生タイヤからソフト、サービスに変わったのは同社の戦略が変わったことを物語る。

一方、トムトムは1991年の設立で、カーナビゲーションシステムやデジタル地図を手がける。149カ国で地図サービスを展開し、37カ国に5000人の社員がいる。売上高全体に占める車両管理サービス事業の割合は2割弱だ。

トムトムの直近の時価総額は18億9100万ユーロ。車両管理サービスは時価総額のほぼ半値で売却することになり、成長性が評価されたことがわかる。トムトムは売却で得るうち7億5000万ユーロは株主還元に充てる。

トムトムは主力のカーナビから自動運転向けの高精細な地図に軸足を移しているが、米グーグルの台頭で地図でも競争が激化している。車両管理サービス事業の売却により、成長分野に経営資源を集中させる。

(川上宗馬、清水孝輔)

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