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「早熟化」が活力そぐ? 2歳戦強化への懸念

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2019/1/25 6:30
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年明けから春にかけ、クラシック出走をかけた3歳世代による戦いが本格化していく。今年に入り、3歳の重賞はすでに3つ(シンザン記念、フェアリーステークス、京成杯、いずれもG3)を消化した。ただ、どのレースも出走馬の水準はそれほど高くなかった印象だ。近年、2歳秋に行われる重賞が増えた影響で、有力馬が分散してしまうことが背景にある。

日本中央競馬会(JRA)は2歳戦を充実させようと、2014年に2歳重賞の数を増やした。王者決定戦だったG1、朝日杯フューチュリティステークス(芝1600メートル)を中山から阪神に移し、阪神芝2000メートルのG3だったラジオNIKKEI杯2歳ステークスを中山に移す形で、2歳中距離路線の王者を決めるホープフルステークス(G1、当初はG2)を設けた。3歳春のクラシック、皐月賞(G1)に直結するレースをつくろうと、同じ中山芝2000メートルの2歳G1を置いた格好だ。

2014年にホープフルSを設けるなど、JRAは2歳重賞路線を強化した(写真は18年のホープフルS)=共同

2014年にホープフルSを設けるなど、JRAは2歳重賞路線を強化した(写真は18年のホープフルS)=共同

これらのG1に向けた路線の整備を狙い、オープン特別だったいちょうステークス(東京芝1600メートル、現サウジアラビアロイヤルカップ、G3)と京都2歳ステークス(G3、京都芝2000メートル)も重賞に格上げ。2歳重賞の数は13年の12から14に増えた。

出走馬分散、レースの質低下

ただ、その分、出走馬が分散。一つひとつのレースの出走頭数が減ってしまった。1999年から2018年の20年を振り返ると、2歳重賞の出走頭数が10頭未満となったケースは13年までは6回しかなかった。14年以降はすでに11回を数える。18年は出走頭数が1桁の2歳重賞が5つもあった。特に京都2歳Sは格上げされた14年以降、8、12、10、9、9頭立てと少頭数が常態化している。

年明けの3歳馬による重賞も例年12月に行われる2歳G1の数が増えたことなどからメンバーの水準が下がっている。出世レースとされるシンザン記念(京都芝1600メートル)の過去10回をみると、10~13年までは毎年、中央で2勝以上を挙げた馬が5頭以上出走していた。だが14年以降は最多で4頭(17、19年)にとどまる。最少は16年の2頭だった。18年のこのレースの優勝馬、アーモンドアイ(牝4)のように、1勝馬でも高い能力を持つ馬もいるため一概にはいえないが、このレースまでの勝利数という指標でみるとレースの質は低下しているといえる。

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