2019年2月21日(木)

本場中央アジアのパン発信 五輪選手サポートも、埼玉

社会
2019/1/22 11:39
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埼玉県春日部市に、全国でも珍しい中央アジアのパンを売る店がある。土窯で焼く「ノン」と呼ばれる円盤形の主食パンなど、故郷の味を求め県外からも客が訪れる。経営するウズベキスタン人と日本人の夫婦は、2020年東京五輪・パラリンピックで中央アジアの選手を食でサポートしたいと考えている。

土窯でサムサを焼くシェルゾッドさん(2018年12月、埼玉県春日部市)=共同

店は「シルクロードベーカリーシェル」。店内に入ると、普通のパン屋とは違った香りが漂う。「生地に練り込んだひよこ豆の粉末が香ばしい匂いのもと」。経営者のサトゥバルディエフ・シェルゾッドさん(30)が解説する。

キルギス生まれで、実家も古代の交易路、シルクロード沿いにあるパン屋。旅行でキルギスを訪れた香織さん(33)と出会い、10年に来日し結婚した。自宅兼店舗は国道16号沿いにあり、この場所を選んだ決め手は「シルクロードに似ていたから」と話す。

つぼ形の土窯の内側に貼り付けるようにして焼くノンや、羊肉がぎっしり詰まったサムサなど、商品は全てイスラム教の戒律に従った「ハラル」。当初は主に中央アジア出身者向けのインターネット販売のみだったが、「ぜひ出来たてを食べてほしい」と、昨年店舗をオープンした。

イランやパキスタンなど、中央アジア以外のムスリムにも人気があり、サムサは日本人のファンも多い。毎週水曜と日曜の営業日には、遠方からも多くの客が訪れる。

昨年は、東京五輪でキルギス男子柔道チームの事前キャンプ誘致に取り組む東京都羽村市から注文を受け、国際大会で来日した選手たちにノンやサムサを提供。夫婦は「試合前に母国と同じ食事をすれば、リラックスして実力を発揮できるはず」と話し、五輪本番での支援を目指している。

〔共同〕

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