2019年2月17日(日)

五輪の予行演習にも、ラグビーW杯で企業動く

サービス・食品
2019/1/22 20:00
保存
共有
印刷
その他

日本で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)を9月に控え、観光や交通など商戦が本格的に始まった。JTBは25日、試合チケットに宿泊が付いたツアーの申し込み受け付けをはじめる。ホテルは一部で予約件数が倍増するなど好調だ。一方で交通の混雑対策やチケットの転売防止は企業にとっても課題。2020年の東京五輪の前哨戦としても注目される。

ラグビーW杯は9月20日~11月2日に国内12会場で開かれる。JTBがインターネットを通じて申し込みを受け付けるのは、日本代表戦や決勝戦を中心に東京や神奈川、静岡といった会場の試合のチケットと近隣ホテルの宿泊、バス移動を組み合わせたツアーなど。価格は1人あたり7万8000円から。同社は国内の公式旅行会社で、チケット付きツアーを独占販売できる。

一般向けのチケット単体での販売は大会公式サイトを通じて19日から先着販売が始まったが、日本代表戦や決勝などが既に売り切れている。会場周辺はタクシーなど移動手段の手配も難しいと予想されている。バスの移動が含まれたチケット付きツアーの利便性は高く、JTBの商品にも人気が集まる可能性がある。

ラグビーW杯関連ではJTB以外でもエイチ・アイ・エス(HIS)が開催地の熊本市や大分市などと組み、訪日客向けにネットで九州の観光情報の発信をはじめた。今後、会場周辺を巡るツアーの販売を検討する。ホテルでは品川プリンスホテル(東京・港)は訪日客の団体予約が増えており、現時点での10月の予約室数は前年同月比2.6倍となっているという。民泊仲介の米エアビーアンドビーは岩手県釜石市と組んで期間限定の民泊用の施設も準備する。

W杯は各地で開催されるほか、期間が長いため観光や輸送を含めた期間中の経済効果は約4400億円と予想される。関係企業に恩恵をもたらす一方で、一大スポーツイベントならではの課題も抱える。一つが交通網の整備だ。京王電鉄は電車の運行本数を臨時に増やすことを検討している。会場の一つである東京スタジアム(東京都調布市)の最寄り駅になるためで、多くの来場者に対応したい考えだ。

チケットの転売も課題だ。組織委員会は公式サイト上で転売サイトを公開し、利用しないよう注意喚起する。5月以降にはチケットが不要になった人向けに公式の再販売サイトを開設予定だ。メルカリでは利用規約で「転売目的で得たとみなされるチケット」の販売を禁止している。人工知能(AI)と人手を使いサービスを監視し、同じチケットを何枚も出品するなど不審な行動があれば制限することもあるという。世界各国から競技を観戦しに人が集まるラグビーW杯は五輪の前哨戦とも位置づけられており、課題の洗い出しが求められている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報