2019年7月19日(金)

タイ病院最大手CEOが辞任 航空株不正取引

2019/1/21 21:00
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【バンコク=岸本まりみ】タイの民間病院最大手バンコク・ドゥシット・メディカル・サービシズ(BDMS)は21日、創業者のプラサート・プラサートンオーソット・グループ最高経営責任者(CEO)兼社長が同日付で辞任したと発表した。タイの証券取引委員会(SEC)から、航空会社株に絡み不正に取引したと認定され、退くよう求められていた。

タイのバンコク・エアウェイズの機体(19日、シンガポールのチャンギ国際空港)=三村幸作撮影

バンコク・エアウェイズのオーナーで副会長を辞任したプラサート・プラサートンオーソット氏

SECは18日、同氏一族が保有する航空会社バンコク・エアウェイズ株に絡み不正取引した証券取引法違反で、プラサート氏ら3人に計約5億バーツ(約17億円)の罰金を科すと発表した。取締役からの辞任も求めた。

同じく不正取引に関与したとされた娘のポラマポーン・プラサートンオーソット氏も、BDMSの最高執行責任者(COO)を辞任した。BDMSにとっては、CEOとCOOが同時に退く異常事態となった。BDMSは23日に開く取締役会で後任人事などを議論する。プラサート氏はバンコク・エアウェイズの副会長職も辞任した。

BDMSは、マレーシアのIHHヘルスケアと並ぶアジア屈指の巨大病院グループ。プラサート氏が1969年に創業し、タイとカンボジアで計47病院・約8千床を構えるまでに育てた。QUICK・ファクトセットによると2018年末の時価総額は3885億バーツ(1兆3400億円)。

BDMSとバンコク・エアウェイズによると、プラサート氏らはSECの辞任勧告に応じたものの、司法の場で無実を訴える考えだという。

カリスマ経営者の突然の不祥事発覚と辞任で株式市場も動揺した。両社は21日の株取引開始前に「業績や事業計画に影響はない」とする声明をそろって発表した。しかし、同日の取引ではいずれの株価も18日終値比で7~8%安の水準まで急落した。

企業統治の向上などに取り組むタイ取締役協会は、19日に声明を出し「上場企業の取締役は組織のリーダーとしての倫理を優先し、役職に就いている企業の有価証券取引には細心の注意を払う必要がある」と指摘した。

タイでは15年に、有力財閥チャロン・ポカパン(CP)グループの小売大手、CPオールの会長らによるインサイダー取引が発覚した。ただ、課徴金が科されたのみで留任が認められた。その後に改定した規則に基づき、SECはプラサート氏らに今回辞任を求めた。

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